2016年度活動レポート(一般公募コース)第112号
ロボット工学に関する先端的な研究や技術を学ぶ
岡山大学大学院自然科学研究科 五福明夫さんからの報告
さくらサイエンスプログラムにより、岡山大学大学院自然科学研究科では、 2016年11月18日(金)から27日(日)の10日間にわたって、内モンゴル民族大学の教員3名と機械関連学科の学部4年次生10名を招へいし、ロボット工学に関する先端的な研究や技術に触れていただきました。
また、週末には日本の文化や技術に触れるために、岡山城と後楽園、倉敷科学技術センター、倉敷美観地区、大原美術館、閑谷学校と備前焼の中心地の伊部地区を訪問しました。 本実施でのロボット工学に関連する講義、実習や見学は以下の通りです。
19日は、亀川哲志講師による、レスキューロボットの研究・開発に関する特別講義を受講しました。
21日午前は、亀川講師によるヘビ型ロボットの研究・開発の講義、実施代表者:五福明夫教授による球面モータの研究・開発の講義を受講しました。
午後には、インタフェースシステム学研究室で実施されているロボット工学やシステム工学に関する研究について、所属の学生よりデモンストレーションと説明を受けました。
22日は、柴田光宣技術職員の指導により、産業用小型ロボットアームの操作実習、カメラを用いて対象を認識してロボットアームを自動動作させるプログラム作成や、3Dプリンタを用いた小物体の設計、製作を行いました。
23日は、亀川講師の指導のもと、100リンクからなるヘビ型ロボットを共同製作し、ヘビ型ロボットの機構と制御方法の基礎を学びました。
24日は、瀬戸内海を一望できる鷲羽山より水島コンビナートを遠望した後、香川大学を訪問しました。工学部知能機械システム工学科でロボット関連研究を推進されている佐々木大輔准教授から、パワーアシストを行うウェアやグローブの開発に関する講義を受講し、佐々木准教授の研究室と井上恒助教の研究室でパワーアシストウェアや高機能な大腿義足の開発などの先進的技術開発の成果を見学しました。
25日は、岡山大学大学院自然科学研究科で先端的なロボット研究を進めている、渡辺桂吾教授のメカトロニクスシステム学研究室(飛翔ロボットや劣駆動システムなど)と、見浪護教授の適応学習システム制御学研究室(ビジュアルサーボなど)を見学しました。
招へいした学生さんから、日本の先進的ロボット技術の一端を身近に見たり触れたりできたことにより、今後の学習や日本への留学の意欲が向上するとともに、日本と中国との文化交流の歴史を垣間みることもでき、大変刺激になったとの感想をいただきました。また、引率の教員からも、今後岡山大学と連携して、内モンゴル自治区でのロボット研究の発展を図りたいとの声をいただきました。