2016年度 活動レポート 第109号:名古屋大学医学部

2016年度活動レポート(一般公募コース)第109号

メコン領域の将来を担う若い医師・看護師たちとの医学文化交流

名古屋大学医学部附属病院 准教授 廣岡芳樹さんからの報告

2016年10月20日から27日まで、名古屋大学医学部附属病院において、「人畜共通感染症における消化器疾患の診断と治療が可能な医療人の育成」をテーマに、さくらサイエンスプログラムのプログラムを実施しました。

今回はメコン領域のベトナム(バクマイ病院、フエ医科薬科大学)、ミャンマー(ヤンゴン総合病院)、ラオス(マホソット病院)の3か国4施設より、各施設から選抜された合計8名の優秀な若手医師・看護師を招いて人畜共通感染症により引きおこる消化器疾患の診断、治療を中心に8日間の集中講義と研修を行いました。

当院の光学医療診療部では、以前よりアジアから多くの外国人医療スタッフを受け入れており、2014年より、アジア地域の外国人医師に対し、内視鏡にかかわる診断、治療の手技などを指導および教育を行っています。また、アジア地域における医療の発展、向上に寄与するため、光学医療診療部に「アジア内視鏡トレーニングセンター」も設置しています。

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アジア内視鏡トレーニングセンター前にて

本プログラムではこの内視鏡トレーニングセンターとは別に、当院に勤務する医師、看護師および大学院生にも講義、実習に参加してもらい、各国の医療の違いなどについてお互いに交流を深めることができました。

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人畜共通感染症による胆道疾患の講義

当院の消化器内科で扱う分野は多岐にわたっており、講義では各分野の専門医より、上部消化管、下部消化管、胆膵、肝臓それぞれの分野ごとにアニサキス症、広節裂頭条虫、胆道寄生虫、E型肝炎などの代表的な人畜共通感染症を中心に消化器疾患の診断、治療について学んでもらいました。

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胃内視鏡検査による診断、治療の実習

近年の消化器内科領域では人畜共通感染症はもとより、様々な疾患に対する内視鏡および超音波による診断、治療は目まぐるしく進歩しており、当内視鏡センターにおいて胃、大腸、胆膵内視鏡、腹部超音波による診断、治療の見学をしてもらい、日本の最先端の医療技術に触れてもらいました。

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消化器内科病棟にて

10月22日には招へい者全員参加で名古屋市科学館の見学を行いました。見学に際しては専属のガイドさんに案内をいただき、世界最大のプラネタリウムをはじめ、放電ラボ、極寒ラボ、サイエンスステージなど様々なイベントに参加することができ、みなさん興味津々でした。

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名古屋市科学館の見学

今回は8日間と短期間の実習でしたが講義、実習、科学館見学と非常に充実した内容であり、招へいされた方々も大変満足して帰国されました。もっと長く滞在したかったというご意見も多くいただき、本プログラムが来日された医師・看護師たちの将来再来日を目指すモチベーションを作る土壌となってくれれば幸いです。

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病院内研究棟にて後藤教授・廣岡准教授と