2016年度 活動レポート 第68号:日・タイ経済協力協会

2016年度活動レポート(一般公募コース)第68号

日本の自然災害に対する高度な技術と取り組みについて学ぶ

一般社団法人 日・タイ経済協力協会からの報告

一般社団法人日・タイ経済協力協会では、さくらサイエンスプログラムに採択され、泰日工業大学(Thai-Nichi Institute of Technology :TNI)の2年生~4年生14名と引率教員1名を招へいし、日本の自然災害をテーマとした研修を2016年10月16日から22日までの7日間で実施しました。

17日、本研修は自然災害を体験するということからスタートしました。墨田区の本所防災館に行き、防災シアターで東日本大震災について視覚的に学んだ後、地震体験と都市型水害体験として、震度7の揺れと洪水時のドアの重さの体験をしました。

本所防災間にて、洪水時のドアの重さを体験

18日、TNI交流協定校である千葉工業大学へ行き災害用ロボットについて説明を受け、その後、東レ(株)にて、災害時の飲料水確保のための水処理技術を学ぶための実験を行いました。また、橋などの補強として使用されている軽くて強い炭素繊維についても勉強しました。

千葉工業大学にて。
同大が開発し、実際に震災時に活躍しロボットを見学
(株)東レにて
色水をろ過して無色透明にする実験
タイ語と日本語を交えた、災害時の東レ技術の講義

19日は宮城県石巻市へ行き、震災当時の様子や津波がどこまで来たのかを無料アプリを使って確認しました。
その後、石巻市内に工場を構える、(株)木の屋石巻水産を訪問し、被災から企業復興までのお話を伺いました。当時の写真や復興ボランティアの方が作った映像などを見て、現在の石巻市の復興について学びました。皆とても驚き、同社のものづくりの考え方に大変感動している様子でした。

(株)木の屋石巻水産にて、被災体験を聞く様子
(株)木の屋石巻水産にて。
同社缶詰のお土産をいただきました。

20日は首都圏外郭放水路を見学しました。その大きさと効果に驚き、度々起こるバンコクでの洪水対策として、タイにも同様の施設があれば洪水被害が軽くなるかもしれないと、皆意見を一致させていました。

首都圏外郭放水路内にて。

21日は東京ビッグサイトで行われた危機管理産業展を見学しました。日本企業のリスク対策の最新技術を展示会で見ることができ、大変好評でした。

その後、修了式を行い、「また必ず日本に来たい」、「日本の全ての技術に感動した」など各自感想を発表しました。最後に修了証とピンバッジを手渡し、全員笑顔で無事に研修を終えることができました。

修了証を手に集合写真