2016年度 活動レポート 第51号:大阪府立大学現代システム科学域

2016年度活動レポート(一般公募コース)第51号

カンボジアの学生・教員が日本のICT技術を体験

大阪府立大学現代システム科学域からの報告

大阪府立大学現代システム科学域では、さくらサイエンスプログラムの支援を受けて、カンボジア王立プノンペン大学から大学生9名、大学院生1名、教員1名の計11名を招聘しました。システム発想型ICT最先端技術体験プログラムをテーマとし、2016年8月19日から8月25日に学術・文化交流を行いました。

初日は大学でキャンパスツアーや研究室紹介を含むオリエンテーションを行いました。幾つかの研究室を訪れ研究内容について聞くことができ大変興味を持っているように感じました。夕方には、辻学長/理事長と懇談を行いました。

研究室紹介のプレゼンテーション

2日目は、カンボジア学生との交流・ワークショップ(教員による研究紹介、および、受け入れ研究室のメンバーとのリサーチディスカッション)を行いました。協調学習支援やWTC向上支援など教育的な分野の研究に積極的に質疑し、充実したディスカッションになりました。

リサーチディスカッションの様子

3日目には、異文化理解の体験学習を目的として、科学館を訪れました。その道中では大阪城の歴史や建築様式などについて紹介しました。科学館には様々な展示と体験コーナーがあり、後半はプラネタリウムを鑑賞しました。日本語の解説を参照しながら、日本人学生が適宜補足説明しました。

大阪市立科学館にて

4日目は、府大にある植物工場見学を行いました。植物の生育を最適化するために新しく開発された人工光などをICTにより完全制御できる室内環境で、季節や天候に左右されず野菜を安定生産できる新しいシステムを学びました。午後はFledgeアントレプレナーシップに関する講義を受け、アントレプレナー精神を涵養するワークショップを行いました。

植物工場の見学
アントレプレナーシップに関する講義

5日目は、和歌山大学と新日鐵住金株式会社和歌山製鉄所を訪れました。和歌山大学では、教員と大学院生がICT関連の研究プレゼンをしてくださり、大変活発な意見交換が行われました。新日鐵住金株式会社和歌山製鉄所では、巨大プラントの各所で製鉄工程の説明を受けながら見学させていただきました。超巨大溶鉱炉やその制御管制室など日本のもの作り産業の屋台骨に触れる貴重な経験でした。

和歌山大学の訪問
新日鐡にて

6日目の午前中にはナレッジキャピタルを見学しました。スタッフの方の解説を聞きながら、コラボオフィスや各企業による最新技術のデモンストレーションを体験することができました。午後からは日立造船大阪本社を訪問、見学の後、バスで舞洲にあるゴミリサイクルプラントを見学しました。優れた技術と規模の大きさに夢中になって見学していました。

ナレッジキャピタルにて

最後に、このプロジェクトに携わったみなさまに感謝いたします。来年、再来年と今後もSakura Science Projectを通じた継続的な人的交流が大きな力を生み出すことを願っています。

さくらサイエンス修了証授与