2016年度活動レポート(一般公募コース)第37号
中国・上海交通大学との継続的な研究交流
千葉大学工学研究科からの報告
7月25日~8月2日の日程で、中国・上海交通大学の工学系の学部生3名と大学院生6名を招へいしました。本プログラムはJST「さくらサイエンスプログラム」の助成を受けて、千葉大学・上海交通大学国際共同研究センターが企画・実施したものです。中国の科学技術分野の将来を担う一流大学の学生に、日本の大学の研究者や学生との国際交流、学外の最先端研究施設や科学技術館の見学、日本伝統文化を体験することを通して、日本の科学技術と文化に対する理解を促進し、将来の友好的な日中間の科学技術交流の礎を醸成することを目的として実施しました。
本プログラムの主な内容として、千葉大学内で行われる本センター全教員による英語講義及び研究室見学、千葉大学国際交流センターが主催する日本文化体験、理化学研究所見学、先端技術館TEPIA見学、日本科学未来館見学、本センターの千葉大生を交えた英語研究発表会で構成しました。
講義と研究室見学では工学の幅広い研究分野が含まれ、劉浩教授「持続可能な社会を拓くバイオミメティクス(生物模倣)」、並木明夫准教授「高速ビジョン・マニピュレーション」、兪文偉教授「生体運動制御と機能補助」、坪田健一教授「血球運動のバイオメカニクス」、橋本研也教授「時間と周波数の制御:デジタル時代のボトルネック」をテーマに実施しました。
また日本文化体験に関しては、浴衣着付け体験と折り紙教室を千葉大学国際教育センターおよび千葉大学生涯学習友の会(けやき倶楽部)の協力のもとで行いました。
学外では埼玉近郊や東京都心に足をのばし、理化学研究所和光地区(情報基盤センター、仁科加速器研究センター)、TEPIA先端技術館、日本科学未来館を見学しました。各施設で日本の科学技術や研究環境を体感するとともに、各地域を移動する中で日本の生活環境も体験しました。
最終日には、英語研究発表会を開催し、千葉大生十数名も参加して両大学生が研究発表を通して熱い議論が交わされました。発表会後は送別会を開き、両大学生が思い出を語り合い、さらに交流を深めました。
今回のプログラム実施中は天候に恵まれ、日程が詰まっている中、大きなトラブルなく、予定通り無事に終わりました。終了後のアンケートでは、今回のプログラムを通して日本の最先端の科学技術に強い関心を寄せており、再び日本を訪ね勉学したいという声が数多くありました。このような日本の文化を体験することを通して日本に対する理解と友好関係の醸成という目的は大いに達成できたと感じております。
本プログラムを支援して頂いたJSTさくらサイエンスプログラム、千葉大学及び学外の各施設の関係者各位に厚く御礼を申し上げます。