2016年度 活動レポート 第30号:沖縄工業高等専門学校

2016年度活動レポート(一般公募コース)第30号

高周波回路について熱心に学んだ台湾の学生たち

沖縄工業高等専門学校からの報告

沖縄高専では、平成28年7月11日~7月20日の10日間の日程で、科学技術振興機構(JST)のさくらサイエンスプログラム」の平成28年度第1回募集で採択されたプログラムを実施しました。

今回のプログラムでは、国立台北科学技術大学(NTUT)において選抜された10名の学生(電気電子・コンピュータ学部の修士課程5名、学部5名)を招へいし、沖縄高専・情報通信システム工学科における先端的な高周波回路設計・実装・評価技術の体験型研修を中心に、沖縄高専の学生との交流授業、研究室見学、沖縄科学技術大学院大学(OIST)における先端研究活動の見学、国立海洋博記念公園、首里城の施設見学などを通して、アジアのゲートウェイである沖縄における様々な科学技術、文化活動の先進的な取り組みを学びました。

WiFiルータから放射された信号をホーンアンテナで受信し、自作したLNA回路で増幅し、スペクトルを測定してプログラム最後の実験を完了しました。
高周波低雑音増幅器(LNA)回路設計において様々なパラメータ条件下での回路シミュレーションに取り組みました。

それぞれの回路設計に合わせて、PCB基板上に1608表面実装素子の抵抗・コンデンサ・インダクタとEPHEMTトランジスタを半田付けしました。
自作したLNA回路で中心周波数2.5GHz、80MHz帯域、256QAM変調のIEEE802.11acデジタル無線信号の変調特性を評価しました。

情報通信システム工学科4年の電磁気学の授業に参加し、多層導体球、同軸導体円筒の電界、電位、静電容量を求める演習問題を一緒に解きました。
情報通信システム工学科3年の電子回路Ⅱの授業に参加し、真理値表、ブール代数、カルノー図によるデジタル回路設計とNANDゲート回路シミュレーションの演習問題を解きました。

国際海洋環境情報センター(GODAC)を訪問し、深海生物の映像視聴、深度と水圧の関連を学ぶ実験に参加し、深海探索機器の説明を受けました。
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の神経計算ユニットを訪問し、適応システムグループの人工的なネズミ型ロボット (サイバーローデント)についての説明を受けました。

沖縄科学技術大学院大学(OIST)の量子波光学顕微鏡ユニット訪問し、SEMの電子検出器にて電子散乱データを取得、逆フーリエ変換で画像を得る仕組みの説明を受けました。
8月に台北科技大での研修に参加予定の沖縄高専の学生(4名)との情報交歓会の様子