2016年度活動レポート(一般公募コース)第20号
中国の高校教員が日本の科学技術教育を学ぶ
公益財団法人 日本ユースリーダー協会からの報告
このたび、日本ユースリーダー協会では、さくらサイエンスプログラムの支援により、2016年6月5日~11日の7日間の日程で、中国の優秀な高等学校の教員16名を招へいしました。
送出し機関である中国の中日青年交流センターは、共青団・中華全国青年連合会直属の国際交流機関で、今回の招へいにあたり中国全土から参加者の募集を行いました。精力的な公募の結果、北京、上海、広州、武漢、長春、済南の最も優秀な高校の教頭及び教務主任クラスの教員に参加いただくことになりました。
今回のプログラムは、日本の科学技術分野における教育政策、高校での取り組み、産学官のネットワークの状況を学び、相互理解を深めることを目的としました。
文部科学省担当者による科学技術教育についての概要説明、スーパーグローバルハイスクール(SGH)およびスーパーサイエンスハイスクール(SSH)訪問による学校現場の取り組みの理解、東京大学生産技術研究所訪問による最新の研究活動の動向を学ぶなど、各機関のご協力により興味深く示唆にとんだ学習が出来ました。
さらに産業界、企業の取り組みの紹介として環境問題解決に向けた取り組み(JXホールディングス)や次世代技術開発の取り組み(NTTドコモ)なども視察させていただき、広範囲な研修が実現しました。これらの訪問先のご厚意ご協力に深く感謝申し上げます。
これらの内容は、来日した中国人教員に好意的積極的に受け止められて、各セッションで熱心な質疑応答、意見交換が行われました。今回は教員のグループであったので、さらなる交流の継続も考慮し、企画を検討したいと思いますが、参加者から是非、生徒を連れて再度学びたいとの意見がよせられ、今後の日中の科学技術分野における青少年交流の促進につながることが期待できます。
一週間という限られた期間ではありましたが、日中双方の参加者、ご協力いただいた各機関の皆様にとって、科学や技術といった平和に資するテーマを通しての草の根交流の大切さを改めて認識できた良い機会となりました。今後も交流を続けて参りたいと思います。