2016年度 活動レポート 第18号:中国科学技術大学

2016年度活動レポート(一般公募コース)第18号

「さくらサイエンスプログラムのプログラムに参加して」

中国科学技術大学 王晨さんからの報告

概要

2016年7月4日から7月13日までの10日間、さくらサイエンスプログラムのプログラムが実施されました。参加者は教員1名、大学生5名と大学院生5名、計11名で、受入れ機関(企業)は、(株)アイピー・フロントでした。プログラム内容は企業見学、大学見学と日本文化体験になります。

企業見学

7月5日、まず今回のプログラムの招へい企業、㈱アイピー・フロントを見学しました。余社長の自社製品と業務内容の紹介を通して、日本の先端IT技術に触れました。また、京セラの初代社長、稲盛氏の会社管理や人生観について議論して、大変いい勉強になりました。

7月6日、㈱シンクロンを見学しました。技術責任者の方が会社の沿革、最新の技術開発を紹介して下さいました。実験室も見学しました。

(株)シンクロンにて会社の紹介をしていただきました。
(株)シンクロンにて

7月11日、日産の追浜工場にて工場の組立ライン、自動車動作検査ラインと港を見学しました。ラインの自動化レベルの高さ、日産の環境保護意識、部品の高い再利用率に感心しました。

日産自動車(株)追浜工場にて

7月12日、JAL整備工場を見学しました。JAL社員の自社に対する誇りと責任感を感じました。

JAL整備工場の見学

東京大学見学

東京大学は世界的にも名が知られている有名大学です。東京大学の見学は今回のプログラムの重要な目的の1つでした。大学の学生さん2名がキャンパス内を案内して下さいました。学生さんの詳しい説明を通して、東京大学の歴史、文化、建築、人材育成方針および留学生の受入れ制度を了解しました。私たちが特に感心したのは、東京大学校内の商店です。展示されている商品は大学の技術開発によって商品化したものばかりです。東京大学は技術開発と商品開発を上手く結びつけています。技術で社会に貢献する精神は素晴らしいと思いました。

雨のなか、東京大学を見学
東京大学の見学

文化体験

滞在中、日本の国会議事堂、浅草寺、築地市場と江戸東京博物館なども見学して、日本の文化をいろんな角度で触れました。日本に入った瞬間から、日本国民の独特の文化を感じました。たとえば、電車に乗ったとき、どんなに満員電車でもみんなは静かに乗車し、できるだけ周りの人に迷惑かけないように心を掛けてるのが分かります。このような環境の中では、皆、自然に声をひそめて、小声で話したりします。電車から街に出たら、通勤ラッシュの時間帯でも日本の皆さんはしっかり秩序を守って、静かに移動します。皆さんの努力で街は常に清潔さを保って、景色はきれいです。ホテルの部屋は広くないですが、設備が整備されていて、とても過ごしやすいです。日本に到着した最初の日、吉野家へ牛丼を食べに行きましたが、大人数だったため、他のお客さんが入れなくなりました。いきなり大人数の入店だったので、お店にもご迷惑をかけましたが、店員さんは終始笑顔で対応してくれました。日本人の温かさを感じました。

まとめ

10日間はあっという間に過ぎてしまいました。企業訪問を通して、日本の「匠の精神」を強く感じ、大変貴重な体験をしました。自分自身の今後の研究方向や進路にもいろいろ参考になりました。特に東京大学の見学を通して、自分の不足を痛感し、今後の勉強の目標を高めました。また、文化体験を通して、日本や日本人への認識を高めて、今後は中日の間の交流を更に深まるよう期待しています。

最終日、アイピー・フロント余社長により、さくらサイエンスプログラムの卒業証書とバッジを受け取って、プログラムが無事終了しました。

感謝の言葉

JSTとアイピー・フロント、見学企業のご担当者と東京大学のご協力に大変感謝いたします。おかげさまで、日本の文化に触れ、知識を高め、自分の不足を感じ、今後の目標を高める事ができました。

移動中の様子