2016年度活動レポート(一般公募コース)第17号
日中の経済について両国の研究者が理解を深める
東京理科大学経営学部 施建明教授からの報告
7月16日~7月24日までの9日間、科学技術振興機構(JST)のさくらサイエンスプログラムの支援により、中国科学院大学から教員7名が東京理科大学経営学部(神楽坂キャンパス)を訪問しました 。
本交流は、アジアにおける先進国日本と新興国中国の経済政策と発展モデルについて共同で研究活動を行うことにより、日本の経済政策と発展モデルを理解してもらうとともに、日本社会の発展と経済発展の素晴らしさに触れることで、日本の企業と経済に関心をもった若手研究者が将来、日本において、または日本との研究活動への意欲を高めることを目的に実施されました。
17日には日本の物流産業を代表する羽田クロノゲートとお台場の日本科学未来館を見学しました。日本の科学技術や文化について学ぶ機会を得て,中国の物流産業や科学技術の教育と比較することができました。
19日には本学経営学部(富士見校舎)を見学したあと,藤嶋学長へ表敬訪問を行いました。経営学部のみならず、他学部他分野でも東京理科大学と中国科学院大学との交流の可能性についても話し合いました。
同日夕方には藤嶋学長や浅島副学長・国際推進機構センター長、経営学部教員の同席のもと、歓迎会を開催し、懇親を深めるだけではなく、双方の研究分野の紹介や、さくらサイエンスプログラムの展開について話を伺うことができ、後日の研究セミナーの土台になり、大変有意義な時間を過ごすことができました。
20日には経営学部牧野研究室のゼミで学生と意見交換、研究セミナーで研究成果の発表を行い、京都大学岡田章先生の講演を聴講し、研究交流を図りました。
翌日にも研究セミナーで研究成果の発表を行い、質疑応答で活発な意見交換ができました。本セミナーでは主に日本と中国が直面している経済・経営問題や、金融政策、投資、物流システムとIoTとの連携などの関心あるテーマに対しての研究交流を行いました。研究者同士の交流ができ、双方にとって良い刺激になりました。
22日には日本銀行本店で運営の仕組みに触れ、日本と中国の中央銀行の役割などの比較ができました。同日の午後には、経営学部で訪問の総括を行いました。
今回の交流プログラムの実施を通じて、短期間にも係わらず、社会・企業見学、授業見学、研究セミナーなどで中国の優秀な若手教員との交流を持てたことは、大きな刺激となりました。日中双方の若手研究者が日中両国の経済の現状と直面する問題に対する認識を深めると共に、解決策と企業の競争力の向上について学術交流を行い、今後の共同研究も視野に、相互交流を発展していくことが期待されます。日中双方で将来的に活躍が期待される研究者の育成という面からも大変貴重な経験となりました。
このような素晴らしい交流のきっかけを提供して下さった、JSTさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。