さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第21号
海洋・地球をテーマにしたダイナミックな研究に感動!
さくらサイエンス・ハイスクールプログラム(第3グループ)
国立研究開発法人科学技術振興機構
7月7日(火)にさくらサイエンス・ハイスクールプログラムの第3グループ(中国・シンガポール)の一行は、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の横須賀本部および横浜研究所を訪問しました。
第3グループの第3班(シンガポール10名)は、まず横浜研究所(地球情報基盤センター)を訪れました。最初にJAMSTECについて説明を受けたあと、世界有数の能力を誇るスーパーコンピューターを集めた施設「地球シミュレータ」を見学しました。
施設内には、地球温暖化による気候の変動や、地球内部の動きを解明する目的で稼動しているスーパーコンピューターが640基も設置されていて、その規模に皆、圧倒されました。
更にそれらのコンピューターを、周囲からの影響を受けずに稼動させるため、鉄筋コンクリートの代わりに「アラミド」という特別素材を使用したり、避雷針を置いたりして、スーパーコンピューターが大切に守られていることも高校生を驚かせました。
次に、2005年に完成した、世界最高の掘削能力を持つ、地球深部探索船「ちきゅう」について説明を受けました。
「ちきゅう」は海底下7,000mまで掘削が可能だと聞き、生徒から「マントルまで計測する必要があったのか」という質問がありました。
その回答として、マントルがそれまでは未知の世界だったため、その謎を解明するために掘削する必要があったと聞き、皆、大きくうなずいていました。
ランチにはミシュランガイドに掲載されている大人気のトンカツ屋を訪れ、最高のお肉でお腹も満足させたあと、JAMSTEC横須賀本部を訪れました。
横須賀本部では、まず、自立型の無人深層探査船「うらしま」の整備場を見学しました。
地上ではGPSで位置を計測することが可能ですが、海底ではどのように計測するのか、無人でどのように「うらしま」は航行するのか、ということは、サイエンス好きの高校生の好奇心を大いにそそりました。
また、カップラーメンの容器を使った水圧の実験においても高校生は興味を持って、工程を見守り、水圧で圧縮された容器を見て、海底の不思議を実感しました。