2015年度 活動レポート 第12号:日本を代表する最高学府で最先端の研究に触れる-東京大学訪問

さくらサイエンス・ハイスクールプログラム 第12号

日本を代表する最高学府で最先端の研究に触れる - 東京大学本郷キャンパスを訪問
さくらサイエンス・ハイスクールプログラム(第1グループ)

国立研究開発法人科学技術振興機構

日本に到着して7日目(5月15日)の朝、第1グループの一行は東京大学本郷キャンパス(東京・文京区)を訪れました。日本におけるトップレベルの大学の1つである東京大学の訪問を心待ちにしていた高校生も多く、まず案内された工学部内の大教室では、工学部および大学院工学系研究科の概要やキャンパスライフについてビデオを使った説明を受けて、高校生は皆、熱心に耳を傾けていました。

本郷キャンパス工学部内の大教室にて、工学部、工学系研究科や留学生のキャンパスライフについて説明を受けているアジアの高校生

その後、現在、東京大学で学んでいるインド、フィリピンおよびタイからの留学生と交流する時間を持ちました。それぞれの学生が東京大学に留学するため、母国でどのような準備をしたのか、現在、どのように研究を進めていて、毎日の生活はどうなのか、また今後のプランについてなど、質問は尽きませんでした。

東京大学に学ぶ、インド、タイおよびフィリピンからの留学生との交流のひととき

キャンパス内の案内の際には、大学構内にある三四郎池を訪れました。大学の関係者から池の名前の由来や、池が17世紀に造られ、歴史的価値があるものだということを聞き、更に都会の真ん中の大学の構内に、自然にあふれたこのような空間が存在するということに皆、驚いていました。

三四郎池にて。都会のキャンパス内にありながら、自然に満ち溢れ、静寂に包まれている。

午後には、i.schoolという教育プロジェクトについて、工学系研究科社会基盤学専攻教授の堀井秀之氏から説明を受けました。i.schoolとは、イノベーションを生み出す力を養うための教育プログラムで、堀井教授は、特に技術中心のイノベーションと人間中心のイノベーションの違いを語りました。

工学系研究科社会基盤学専攻教授の堀井秀之氏

堀井教授から、i.schoolプロジェクトについて説明を受ける。


人間中心のイノベーションには必ずしも革新的な技術が必要ではなく、既存の技術だけでも人々の暮らしに大きな変化をもたらすことがあると述べ、その代表例として、SONYの初代ウォークマンを挙げました。

堀井教授は高校生達にショッピングの映像を見せながら、そのイメージからどのようなイノベーションが幾つひらめくか、チャレンジさせました。高校生達は必死に考え、中には7つものイノベーションをひらめいたと自慢げにしている生徒もいました。