2015年度 活動レポート 第249号:木更津工業高等専門学校

2015年度活動レポート(一般公募コース)第249号

共同生活しながら、未来の技術を考え、日本文化に学び、自己を発見するプログラム
木更津工業高等専門学校 関口昌由さんからの報告

平成27年12月13日、マレーシアのスルタン・アラム・シャー校(中等教育学校、国立全寮制男子校、以下SASと略記)から、生徒5名(引率教員1名)を迎えて、木更津工業高等専門学校(以下、本校と略記)の学生たちとともに日本科学未来館、三菱みなとみらい技術館を見学しました。

活動の様子1 日本科学未来館見学

見学先では最先端技術の体験は当然のこととして、学生同士の交流のきっかけを与えることが狙いでした。見学の後、SAS生徒たちと本校の学生達は本校の合宿所での共同生活を開始しました。ここには、トイレやシャワーのほかキッチンやダイニングもあり、生徒と本校学生たちは協力して食事を作り、順番に入浴し、清掃も行いました。

SASの生徒たちは、本校の特別聴講学生として学生の身分が与えられ、12月14日から18日までの間、本学第1学年の学生とともに、授業に参加しました。楽しい授業もあれば退屈な時間もあり、ありのままの日本の学校生活を体験できたようです。

活動の様子2
授業体験
活動の様子3
授業体験

期間中、並行してアイデアコンペを開催しました。テーマは現代の課題を解決する未来工学へのアイデア提案です。参加者にはマレーシアSAS生徒(2チームに分かれて参加)と本校学生のほかに、同期間中に受入れを行っていたシンガポール・ナンヤンポリテクニクからの特別聴講学生も含まれ、アイデアを説明したポスターを学内で展示し、人気投票で序列を付け、最終日に表彰を行いました。

活動の様子4 アイデアコンペポスターの展示

また、SASの生徒の来訪を知った千葉県立木更津高校の要請を受け、12月15日に同校の生徒11名(引率教員4名)を交えた生徒学生交流会を開催した。本校からは学生15名(教員3名)が参加し、学校紹介、参加者自己紹介に続き、SAS生徒のためのミニ生け花体験、日本・マレーシアの食文化について相互理解を図る食文化研究ワークショップを行い、英語の実践的活用の場となりました。4時間以上にわたる長時間の交流会であったが、終始積極的な交流が見られました。

12月16日には、SAS生徒に終日、純粋に本校生として過ごしてもらいました。授業以外で教員が学生の活動に介入することはなく、SAS生徒達はもはや「本校学生」として周囲と打ち溶け合っていった。これは、日本人にとって、言語に不自由があったとしても色々と意思疎通が可能であるという事実に気づけるチャンスでもあった。後に聞いたことであるが、一緒に買い物に行ったり外食したり、特別ではない日常があったという。

活動の様子5
生徒学生交流会
活動の様子6
生徒学生交流会

12月17日、本校はクラブ活動の日で、SAS生徒たちは誘われていたバスケットが始まるまでのわずかな時間に茶道体験もした。この日の夕方は、アイデアコンペの投票結果が発表され、SAS生徒の1チームが圧倒的多数の票を獲得し、最優秀賞に輝きました。また、この日は送別会ラッシュとなり、本校が主催した昼食会のほかに本校学生たちが企画したものもありました。

活動の様子7
華道体験
活動の様子8
食文化研究会

12月18日午前中、本校学生も参列する中、アイデアコンペ最優秀賞と研修修了証の授与式が執り行われ、その後、君津製鐵所の見学に出発し、研修を締めくくりました。

活動の様子9 君津製鐵見学

SAS生徒と引率教員の感想を以下に紹介します。

[生徒A] Nothing is wrong here and I love to stay here in Japan and Kisarazu College. All of the students and teachers are great and friendly. I hope that I can come here again. Thank you for everything.

[生徒B] Kisarazu College was amazing! The kindness and friendly people make me comfortable here. I hope I could visit Japan again and Kisarazu College. Thank you for the hospitality. Arigato Gozaimasu! [生徒C] Hi! For me, I don't really like the Bento set for lunch, but my friends like it very much.

[生徒D] To be honest, this was my first time in Japan, but I really like it! The culture, the food, the weather and the people here are very outstanding. Sugoi! All of the program here taught me a lot especially about mutual relation between two different countries. I will surely miss all of my friends that I met here. I really hope that I can meet them again one day!

[生徒E] Nothing much but I have compliments to give, the students and teachers are very nice and awesome. I'm really gonna miss the school and Japan. I hope that I can visit here again in the future. [教員] I am touched by the dedication of the KC students in taking care of us. Thank you very much.

活動の様子10 修了書授与式