2015年度活動レポート(一般公募コース)第247号
ベトナムの高校生が日本で建築を学ぶ
法政大学からの報告
法政大学では3月7日(月)~3月12日(土)の期間に、ベトナムより高校生8名と教員1名を招聘し、さくらサイエンスプログラムによる交流プログラムを実施しました。このプログラムは、日本とベトナムの学生が協力して理系分野の体験授業に取り組み、先端研究につながる基礎的な研究領域を体験的に習得するとともに、英語による国際連携の体験を得ることを目的としました。
初日は成田空港到着後本学に移動し、福田副学長による挨拶および日本語特別講座の受講、続いてウェルカムパーティに出席しました。
2日目の午前中にはデザイン工学部建築学科 安藤直見教授による特別実習「コンピュータで建築をデザインしよう」を受講しました。CGソフトRhinocerosとGrasshopperを使ってコンピュータ上で建築をデザインし、アルゴリズミックデザイン等も用いることで、最終的に建築を美しいコンピュータグラフィックスとして完成させました。
午後は、同教員による「建築学科教員と行く東京の建築考察ツアー」において、伝統的建築である浅草寺から近代的なスカイツリーを巡り、日本建築の歴史を体感するとともにそこで使用されている建築技術等の解説を受けました。
3日目は午前中にデザイン工学部都市環境デザイン工学科 高見公雄教授による特別実習「身近な材料で立体を構成する」を受講しました。75㎜×75㎜サイズの付箋紙(ポストイット)を用いて、径間300㎜以上のアーチを制作しました。午後は、同学科 森猛教授による「首都高速道路東局交通管制室見学ツアー」に参加しました。大都市東京の交通を支えるインフラである「首都高速道路」の概要及びそこで使用されている技術を体感するとともに、道路交通に関する情報の収集、分析及びその提供を行う交通管制室を訪問し、そのテクノロジーを学びました。
4日目はデザイン工学部システムデザイン学科 佐藤康三教授による特別実習「風をデザインしよう」を受講しました。「風」をテーマに、目には見えないものをデザインし、模型として具体化するというプログラムに参加し、あらゆるモノづくりの基礎となり得る知見・技術を体得しました。
5日目には午前中、法政大学第二高等学校に移動し、物理部の生徒のサポートのもとペットボトルロケットを制作し、実際に打ち上げを行いました。午後は、科学技術館にて学生ボランティアと共に館内を見学し、その後秋葉原に移動し観光をしました。
最終日は「振り返り」の時間を設け、招聘者一人一人が、6日間のプログラムを通して学んだことについて発表しました。その後、フェアウェルパーティに参加し、法政大学第二高等学校の生徒からのプレゼント贈呈等の企画や最後に招聘者から歌のプレゼントがあり、付属校の生徒や学生ボランティアとの別れを惜しむ姿が見られました。
日本の最先端科学や日本文化の体験、また本プログラムにご協力いただいた多くの方々との交流を通じて、ベトナムと日本の文化交流と相互理解を深めることができたと実感しております。最後になりましたが、JSTを始め、今回のプログラムの運営・実施にご協力いただいた関係者の方々に厚く御礼を申し上げます。