2015年度活動レポート(一般公募コース)第236号
インドネシア人高校生が静岡で日本の技術力を体験
静岡大学グローバル企画推進室からの報告
静岡大学グローバル企画推進室
静岡大学グローバル企画推進室では、アジアブリッジプログラム(ABP)注1の一環として、2016年2月16日から24日の9日間、インドネシア ジャカルタ近郊の4校(Binus International School Serpong、MAN Insan Cendekia Serpong、MAN 4 Jakarta、Man 2 Serang) から高校生を10名、さらにインドネシア政府宗教省教育局から引率者1名を招聘しました。
注1)静岡大学は、2015年10月にアジアブリッジプログラム(ABP)の第一期新入生を迎えました。静岡県内企業が多く進出するインド、インドネシア、タイ、ベトナムを重点地域とし、優秀な日本人学生及び留学生の選抜・育成・人材輩出を通じて地域と産業のグローバル化への貢献を目指しています。
ASEAN地域をリードするインドネシアから科学技術分野への関心の高い優秀な高校生を招くことにより、将来の日本留学を動機付け、アジアの架け橋として地域全体の科学技術の発展に貢献する人材育成の出発点となるよう、本プログラムを企画、実施しました。
プログラム初日には新幹線を体験し、興奮した様子で車窓から富士山を探していました。静岡到着後には静岡大学教職員や学生のほか「浜松インドネシア友好協会」を招き、歓迎会を行いました。
2日目は静岡市の東海大学海洋科学博物館を見学したのち、静岡大学静岡キャンパスを訪問。理学部で生物海洋化学、農学部でバイオサイエンスについて学び、教員や留学生と活発に意見交換を行いました。
3日目の午前中はヤマハ発動機本社の工場を訪問し、インドネシアでも馴染み深いバイクの製造過程を熱心に見学しました。同社社員からのプレゼンテーション後には参加者から新たな二輪車のアイディアが出され、プレゼンターを驚かせました。また、午後には静岡大学浜松キャンパスの工学部を訪れ、ロボット工学の研究室で実際に動くロボットに触れた時には参加者から歓声が上がりました。
4日目は、スーパーサイエンスハイスクールの県立磐田南高等学校と共同プログラムを行いました。英語コミュニケーション授業と昼食で磐田南生と打ち解けた後、午後は生物と物理のクラスに分かれ、インドネシア人・日本人混合のグループで実験を行いました。別れ際には参加者の多くが連絡先を交換し合い、再会を約束しました。
週末は、公益財団法人浜松国際交流協会の支援を得て、ホストファミリー宅に二泊三日で滞在しました。ホストファミリーと過ごした時間で日本の日常生活を垣間みることができた、との感想が多く聞かれました。
プログラム後半は静岡大学情報学部で最新のITC技術の活用方法について活発な議論が行われました。スズキ歴史館では、世界の自動車産業を支える日本の技術力の奥深さに感銘を受けました。
最終日の閉会式には静岡大学に在籍する留学生も招待し、大学でのキャンパス生活について見聞きしたり、希望者はコスプレ体験をしたりと、終始なごやかな雰囲気の中、プログラムを終了しました。
慣れない日本の冬の寒さの中、参加者は非常に忙しい9日間のスケジュールを無事にこなし、帰国後には、心から満足したとのメッセージが届き、静岡大学への留学に向けて準備を始めたいと語ってくれています。