2015年度活動レポート(一般公募コース)第233号
日本・インドネシア ヤングフォレスター会議
筑波大学附属坂戸高等学校からの報告
筑波大学附属坂戸高等学校
さくらサイエンスプログラム交流事業により,2016年2月14日~2月20日の7日間,本校と国際連携協定を結んでいる、インドネシア環境林業省附属林業高等学校の高校生8名および引率者2名の計10名が来日しました。
インドネシア環境林業省附属林業高等学校は,インドネシア政府環境林業省人材開発局が所管している専門高等学校で、国内に5校(スマトラ島プカンバル校、ジャワ島カディパテン校、カリマンタン島サマリンダ校、スラウェシ島マカッサル校、パプア島マノクワリ校)、また首都ジャカルタから1時間ほどのボゴールには省庁職員の研修も行う環境林業人材開発教育訓練センターがあります。
このセンターは国際協力機構(JICA)プロジェクトのカウンターパートになっています。同校の卒業生は将来的に「世界の肺」と言われているインドネシアの森林保全に関わる仕事に就く生徒が多いです。
7日間の日程のうち、まず、つくば市において、1)森林総合研究所におけるREDD研究および野生生物の保全に関する研修、2)筑波大学育林自然保護学研究室スタッフおよび学生との研究交流、3)筑波大学に留学しているインドネシア人留学生との交流を行いました。
森林総合研究所にはJICA等のインドネシア森林保全プロジェクトに関わっか経験のある研究員が多く当時の様子を交えた有意義な研修が展開されました。
また、筑波大学では遺伝分析による違法伐採の解析方法や、大学院生から研究内容に関して英語で発表が行われました。学生・生徒間の交流が深まり、日本への留学希望もでました。
ついで八王子市および秩父市では、各種科学技術の、現場での活用方法や市民への還元方法を学ぶために、4)森林総合研究所多摩森林園における森林教育に関する研修、5)秩父市におけるバイオマスプラントの研修を行いました。多摩森林園では早咲き品種のさくらの樹の下で記念撮影を行いました。
最後に、スーパーグローバルハイスクール(SGH)に指定されている筑波大学附属坂戸高等学校(以下:筑坂)で行われた第2回SGH研究大会に参加し、さくらサイエンスプログラムの研修成果を発表するとともに、全国のSGH校の先生方と交流を行いました。また、森林関係の大学に進学を考えている筑坂生と、日本とインドネシアの森林保全に関する討議も行いました。
2月19日に、筑坂で終了式を行い、加藤衛拡校長(筑波大学教授)から、修了証が手渡されました。その後、日本科学未来館を訪問した後、成田空港へ向かいました。
インドネシア環境林業省附属林業高等学校と筑坂は、2013年に連携協定を締結し、SGH事業では「インドネシア百年の森プロジェクト」として、日本とインドネシアの高校生の協働プロジェクトを実施しています。日本とインドネシアの高校生のつながりが、20年後、30年後、彼らが社会の中心を担う時につながっていくと期待しています。
最後に,このような貴重な機会を与えていただいた科学技術振興機構に厚くお礼を申し上げます。