2015年度活動レポート(一般公募コース)第224号
歯科再生医療学や災害歯科医療学について中国の学生たちが学ぶ
東北大学大学院歯学研究科からの報告
東北大学大学院歯学研究科
東北大学大学院歯学研究科では、中国の歯科基幹校である北京大学口腔医学院、四川大学華西口腔医学院、天津医科大学口腔医学院および福建医科大学口腔医学院の4大学から大学院生6名および学部学生3名(計9名)を招へいし、歯科再生医療学および災害歯科医療学に関する短期研修を行いました。
歯科再生医療学において、東北大学大学院歯学研究科は再生医療研究センターを2014年に設立し、基礎研究から臨床応用まで、歯学再生医療の教育、研究、実用化に取り組んでいて、高いレベルを誇っています。災害歯科医療学においても、本学は東日本大震災での豊富な現場経験から、この分野において日本でリーダー的な役割を果たしていて、研究・教育・実務経験等でトップレベルを維持しています。
今回のプログラムの期間中に、学生たちが受けた研修は多岐にわたりました。東北大学歯学研究科では歯科再生医療学集中講義、災害歯科医療学講義を受講、さらに歯学研究科や病院の見学、歯科材料ハンズオンセミナー、また日本の学生たちとの交流を行いました。被災地実地研修では南三陸町を訪問し、またトヨタ自動車東日本株式会社大衡工場の見学も行いました。
歯学研究科では歯科分野で行っている歯科再生医療学に関する集中講義を通し、参加者たちは日本で行っている最先端研究に触れることができた。また、研究環境および先進的な病院運営システムも見学しました。
東日本大震災により被災した宮城県南三陸町では、公立南三陸診療所歯科部長で、東北大学卒業生の斎藤政二先生から、津波襲来直後の様子や被災地での歯科活動についての講義を受けました。また、復興状況や復興における歯科医療のあり方について説明がなされました。さらに、被災地を案内しながら当時の様子、現在の状況や災害歯科医療について説明をしていただきました。
トヨタ自動車東日本の工場では、自動車製造における日本の最先端科学技術のみならず、災害時における電力供給システムについても見学を行い、災害時における官民連携についても学びました。
今回のプログラムでは再生医療学および災害歯科医療学を研究、臨床、教育など多角的に学習することができて、参加した学生たちは貴重な体験になったと感じました。