2015年度活動レポート(一般公募コース)第195号
モンゴル高専との継続的な共同研究をめざして-その3
サレジオ工業高等専門学校からの報告
サレジオ高専
7日目の午前中には日本科学未来館を見学しました。モンゴル高専の学生は初めて見るロボットや先端科学を丁寧に解説する科学コミュニケーターの方々に興味を持って見学していました。
夕刻にはサレジオ高専に戻り、モンゴル高専とWeb会議システムで2国間を結んで、学生シンポジウムを実施しました。学生シンポジウムを実施するにあたり、モンゴル高専の学生は、今回のプログラムで学んだ内容についてポスターを作成してまとめました。Web会議学生シンポジウムでは、今回共同研究のために製作した水耕栽培機の実験装置の実演や、報告用のポスターを使ってモンゴル高専の教職員に成果報告をしました。
今回の国際交流のまとめ
今回の国際交流では、次の3つの日本の優れた科学技術に関連する企画を織り込みました。
本プログラムでは特に、上記1.の2国間での共同研究に向けて水耕栽培機をモンゴル人学生と日本人学生が共同にて製作することで、先端的工学教育で注目される「多様性:Diversity」(人種や意見、様式などに関してさまざまな価値を持つものが混在すること)への深い理解を目指すことで、科学技術への関心を向上させることを第一目的としました。
今回の成果については、1月23日(土)に実施した高専シンポジウムin香川にてサレジオ高専の学生により発表しました。今回の交流を契機に、学生による共同研究としての「水耕栽培機の遠隔監視システム」が順調に進み、次のステップとしての国際交流に発展することを願っています。
http://www2.es.kagawa-nct.ac.jp/sympo21/ (講演番号H-20, H-21)
帰国後のモンゴル高専からの報告
モンゴル高専では、2月5日(金)にサレジオ高専との国際交流に関する報告会を実施しました。報告会では、今回の国際交流に参加した学生からの報告後に、モンゴル高専在校生の「さくらサイエンスプログラム」によるサレジオ高専との国際交流に関する興味関心は高く、多くの質問がありました。また、今回の国際交流に参加したモンゴル高専の学生たちにとっても、プログラムが大きな刺激となり、より高い目標が出来て勉学に対する励みになっています。
サレジオ高専における効果
本プログラムは、サレジオ高専側にとっても日本人学生を各種企画へ支援学生として配置することで、将来エンジニアとして求められる国際的知見や異文化適応能力の重要性を認識する機会と考えています。サレジオ高専では、今回の交流を契機に2国間学生による共同研究に軸足をおいて、モンゴル高専と連携したグローバル人材育成のための取り組みを継続する予定です。
最後に、このような素晴らしい感動をもたらした国際交流事業の機会を与えてくださった科学技術振興機構に感謝申しあげます。