2015年度活動レポート(一般公募コース)第173号
「Toyohashi Tech - High School Students Invitation Program 2015」を実施しました!
豊橋技術科学大学からの報告
豊橋技術科学大学
マレーシア・ベトナム・モンゴルの理数系オリンピックの出場実績等があるトップレベルの4高校から、日本への留学を検討している高校生10名を招聘し、日本の大学の教育システム、勉学・研究の内容、留学時の生活、卒業・修了後の進路等に関する情報を伝え、日本への留学と日本の科学技術への理解を促すことを主な目的とするプログラムを、平成27年10月25日(日)から平成27年10月31日(土)の日程で実施しました。
10月26日(月)1日目
初日は開講式・オリエンテーションから始まり、全体スケジュールなどを説明したあと、本学留学生による大学紹介を行いました。キャンパスツアーでは、学内の施設やバイリンガル講義を見学し、同行した本学留学生から、本学でのキャンパスライフについて説明を受けました。
午後には参加高校生と同じ国の出身留学生と、母国語で日本の大学での勉学や生活の様子などについて懇談し、もし実際に留学したら、とイメージがふくらませるとともに、同郷の先輩と打ち解けた後はリラックスした様子が見られました。その後、日本滞在中に最低限必要なサバイバル日本語学習を体験し、日本語や日本文化への興味を深めました。初日プログラムの最後には、学内施設にて歓迎レセプションが開催され、学長の歓迎の挨拶を受けたり、ジャグリング部のパフォーマンスが披露されたりする等、終始和やかな雰囲気となり、プログラム参加者の高校生や引率教員と、本学学生及び教職員との交流が深まる貴重なひとときとなりました。
10月27日(火)2日目
本学の所在地である豊橋市は、筆作りが伝統工芸であることから、午前は市内の筆工房にて筆作り体験し、学内に戻った後は書道体験をしました。日本では幼少時代から書に親しむこと等説明し、自分の名前をカタカナで書くなど楽しみました。
午後には本学教員による模擬講義を体験し、どの生徒も熱心に聴講し、質問する様子が見られました。続く研究室見学では、情報・知能工学系ではブレインサイエンス分野、電気・電子情報工学系では電気自動車の最先端技術について、それぞれの担当教員から分かりやすい説明を受けるとともに、実際に機材に触れ、体験しました。実験の様子等、興味深く見学し質疑応答がなされました。
また課外活動体験として、自動車研究部を訪問しました。実際にレースで活躍したマシンを囲み、学生部員からエンジンやパーツについて工夫している点や、改良に苦労した点などの説明に対し、自動車に興味のある高校生は熱心に質問していました。
10月28日(水)3日目
午前はトヨタ自動車(株)の組み立て工場・溶接工場(豊田市本社)を訪問し、実際にラインにて自動車が製作される様子を見学しました。また、本社に隣接するショールーム・トヨタ会館も見学し、展示物・映像機器により日本の大企業の取組みについて学びました。午後は岡崎城と三河武士の館を見学し、甲冑試着体験では、武士の姿を楽しむとともに、日本の歴史への理解を深めました。
10月29日(木)4日目
午前はプログラム2日目に続き、研究室見学を行いました。環境・生命工学系では食品等に含まれる異物センサーについて、機械工学系では医療現場で活躍する福祉ロボットの研究紹介、建築・都市システム学系では都市計画等インフラに関する研究紹介と建築分野で活用される3Dプリンターの見学等、各分野での最先端技術に関し、見聞を広めました。
引き続き、午後には修了式が行われ、参加者一人ひとりに国際交流センター長から修了証が授与されました。修了式終了後には、スーパーサイエンスハイスクール事業採択校である時習館高校を訪問し、同世代の生徒と交流し、高校生活について紹介し合うなど有意義な時間を共有できました。
10月30日(金)5日目(最終日)
日本の最先端科学技術への理解と関心を深めることを目的として、プラットフォーム事業の交流コンテンツの1つ、浜松科学館を見学しました。この見学をもってすべてのプログラムが終了しましたが、参加者からは「とてもすばらしい経験ができた」「もっと長くプログラムに参加したかった」「このプログラムを継続して実施し他の多くの高校生にも経験してほしい」「ぜひ日本で学びたい」等、今後につながるコメントも多く寄せられました。そして翌日、全員が無事に帰国の途につきました。
最後に、このたびさくらサイエンスプログラムに採択していただき、有意義なプログラムを実施できましたこと、心より感謝申し上げます。