2015年度 活動レポート 第159号:宮崎大学医学部

2015年度活動レポート(一般公募コース)第159号

インドにおける社会福祉の質の向上をめざして
宮崎大学医学部からの報告

宮崎大学医学部

宮崎大学医学部では、2015年10月5日から10月18日まで、さくらサイエンスプログラムの助成により、インド・カルタナーカ州のニッテ大学の大学院生、研究、教員(1名は引率者)11名を招へいしました。

引率者であるアニルバン・チャクラボルティ氏と10名の参加者はニッテ大学の科学教育センターとリサーチセンターに所属している方々で、「インドにおける社会福祉の質の向上に向けた医療科学技術の開発と適応」をテーマに共同研究を行いました。

1日目はオリエンテーションを行い、滞在中に必要な情報を提供するとともにキャンパス見学を実施し、丸山眞杉宮崎大学医学部長との面会では日本とインドの医学についてディスカッションを行いました。

丸山医学部長との面会

プログラムでは、テーマを多角的にとらえるため様々な実習が行われました。プログラム2日目には、解剖学講座超微形態科学分野澤口教授による電子顕微鏡法、免疫学分野佐藤教授によるFACS解析の実習が行われました。これらの実験機器を初めて扱う参加者が多かったため、たくさんの質問が寄せられ、一同が熱心に教授の話に耳を傾けていました。

クリオゲルについて学ぶ参加者
実験風景
免疫学研究室での実習風景

3日目には、免疫組織学染色法の実習を行い、様々な染色法について学びました。機能制御学講座統合生理学分野 高宮教授によるニュートロン細胞培養技術についての実習は、参加者にとって大変ユニークな体験となり、神経細胞学や高度な細胞培養技術についての知識を得ることが出来たようです。

免疫組織学染色法の実習
機能制御学講座統合生理学分野 高宮教授研究室での実習風景

10月9日には、機能制御学講座 応用生理学丸山教授の研修室にて実習を行いました。レーザー光線を用いて生体試料内の蛍光像を高解像度で得る共焦点顕微鏡の方法について学びました。

丸山教授の研究室にて

共焦点顕微鏡を用いての実験についても初めての経験であったため、熱心に実験に取り組んでいる様子が印象的でした。また、生化学分野において遺伝子実験やMALDI-TOF-MASSなどの最新機器と技術を学ぶだけでなく、本学の工学部の塩盛教授や榊原教授にも協力をいただき幅広い知識と技術習得のための講義、実習を行いました。

MALDI-TOFFラボ

翌日には、宮崎大学で開催されたヒ素シンポジウムに参加し、アジア各国から集まった科学者、技術者との交流を行いました。また、日本文化体験として宮崎県小林市でのホームステイ、着物体験を実施し地域住民との交流も楽しみました。

ヒ素シンポジウムにて
日本文化体験&ホームステイ

最終日には、学長、副学長、教員が参加し、修了式が行われ宮崎大学学長より修了証が授与されました。(その写真は、インド国内の新聞でも紹介されています)