2015年度活動レポート(一般公募コース)第144号
インドネシアの学生が、三重で水産養殖業を学び、海女さんとも交流
三重大学大学院生物資源学研究科 吉松隆夫教授からの報告
三重大学
平成27年12月13日(日)~27日(月)の日程で,インドネシアの4大学から、8名の学生と2名の若手教員を受け入れました。三重大学は全学的な学術および学生交流の協定をボゴール農科大学,スリウィジャヤ大学,パジャジャラン大学およびハルオレオ大学と現在締結しており,これら4校から2名ずつの学部生および大学院生と,複数学位が取得できるダブルディグリープログラムを生物資源学研究科との間で有しているスリウィジャヤ大学およびパジャジャラン大学から若手教員2名が引率のため参加することとなりました。
今回、日本の水産業,特に三重県でも重要な位置を占める水産養殖業を学び体験するということで各大学に参加者を募集しましたが,10名の参加者のうち8名が女性で,最近はいずれの国でも女性の社会進出熱が高まり元気な女性が増えていますが水産分野でも例外ではないことが実感されました。
プログラムでは三重大学生物資源学部の水産・海洋関係の研究室を,短時間ながらもリレー式にすべて訪問してその研究室での研究内容の説明を受けたり,質問をしたりする機会を設けたことで,この取り組みは非常に好評でした。
招聘学生の中には将来的には三重大学への留学を希望している学生もいて、得難い有用な情報が直接、しかも沢山得られたと感謝されました。また受け入れ教員としても,事前に留学希望者の人となりや能力を把握することが出来たので大変良い機会となりました。
また学内のみならず海岸部の附属水産実験所に二泊し,日本の漁村を訪問して水産業の実情を身をもって知る機会を得られたことや、高大連携事業の一つとして三重県立水産高等学校において三重県志摩地方の重要産業である真珠養殖に関する講義と真珠の品質評価の実習を水産高校所属教員の協力を得て実施したことは大変に意義深いことでした。
さらに三重大学と県立水産高校の練習船の船内見学や,三重県水産研究センターでのイセエビ人工生産などの最新研究の紹介,ミキモト真珠島,海の博物館,名古屋港水族館での養殖活動や魚介類の実物展示の観覧,三重大学の学内イベントでの若い海女さんとの交流など,日本や三重地方での水産養殖業を十二分に理解し,また体験することが出来た大変に有意義な二週間となりました。
このような機会を与えていただいた科学技術振興機構,さらには事業実施にご協力いただいた皆様,学生諸氏にこの場を借りてお礼申し上げます。有難うございました。