2015年度活動レポート(一般公募コース)第141号
電力専攻のベトナムの大学生たちが福井で原子力を学ぶ
福井大学大学院工学研究科からの報告
福井大学
2015年9月28日から10月3日までの日程で、福井大学大学院工学研究科 原子力・エネルギー安全工学専攻とベトナムの電力大学および中部電力短大の交流事業として、10名の講師と学生を招へいしました。参加者の内訳は、電力大学から講師2名、学部学生5名、中部電力短大から講師3名でした。
本プログラムは原子力人材育成を主目的とし、学生との交流や地域の企業見学を含む内容です。具体的には下記の日程で実施しました。
1日目は、末 副工学研究科長による福井大学工学研究科の紹介、玉川教授による放射線計測に関する特別講義を聴講し、活発な質疑応答が行われました。文京キャンパスの見学では、最新の放射線計測装置や工作機械を間近に見て、日本の高い技術に強い関心が寄せられていました。藤島高校との学生交流会では、高校生の課題研究や日本文化、ベトナム文化などについて話し合い、交流を深めました。
2日目は、福井市内の企業として、セーレン株式会社と株式会社UACJを見学し、最先端の製品開発に触れることができました。福井大学との学生交流会では、お互いの研究紹介を行い、福井大学における研究分野の広さを学びました。
3日目は、福井県立恐竜博物館と永平寺を見学し、最先端の恐竜研究の成果や、日本の禅の文化について、知見を広めることができました。
4日目は、渡辺 教授による原子力プラントシステムに関する特別講義を聴講し、原子力の安全性について学び、活発な質疑応答が行われました。敦賀キャンパス(附属国際原子力工学研究所)を見学し、最新の研究設備を見ることができました。午後から敦賀市内を見学した後、福井県原子力環境監視センターを見学し、様々な放射線計測機器を見ることができました。
5日目は、午前に若狭湾エネルギー研究センター、午後に関西電力株式会社 美浜発電所を見学しました。若狭湾エネルギー研究センターでは、加速器の仕組みや応用事例について、美浜発電所では、福島事故後の対応や安全対策について学びました。
6日目は、大阪市立科学館を見学し、日本の科学技術の歴史、宇宙の構造や放射線、大阪の科学史などについて、知見を広めることができました。最後に、本プログラムの修了証を授与し、プログラムを締めくくりました。