2015年度 活動レポート 第106号:京都大学

2015年度活動レポート(一般公募コース)第106号

中国の学生がエネルギーサイエンスについて真剣に学んだ7日間
国際会議で発表・討論も行う
京都大学エネルギー理工学研究院からの報告

京都大学

8月31日~9月6日の日程で、京都大学エネルギー理工学研究院において、中国科学技術大学の大学院生6名をさくらサイエンスプログラムにより招聘しました。当初は7名の招聘の予定でしたが、学生リーダーで連絡担当の学生が直前に来日不可能になり、一時はどうなる事かと思ったものの、事務局を始め多くの方のご尽力により6名で活動を無事終了できました。

活動としては、来日直後の8月31日から9月1日に、本研究所主催のThe 6th International Symposium of Advanced Energy Science - Towards the Realization of Zero-Emission Energy –と題する国際シンポジウムに出席し、核融合、光・ナノ科学、バイオエネルギー等の最新の研究成果について聴講しました。内容的には招聘学生の研究テーマからはやや異なる分野の発表も有ったが、それぞれ熱心に聞いており、質問も積極的に行っていた。この国際会議では、更にパラレルセッションをも企画し、9月2日にParallel Seminar III :Generation and Application of High brightness Quantum Radiation Energyにて6名全員が自らの研究の発表を行った。このセッションでは京都大学の5名の研究者・学生も発表を行い、相互の研究について議論及び交流を行った。研究発表に関しては事前準備を前日も遅くまで行った模様で、かなり緊張させてしまったようでした。なお本国際会議の予稿集は、パラレルセミナーも含めエネルギー理工学研究所から出版されました。

At the Parallel seminar III in IAC international symposium

また、京都大学エネルギー理工学研究所の中赤外自由電子レーザー施設の見学や、大阪大学産業科学研究所楊研究室の極短パルス電子ビーム発生用の加速器の見学を行いました。これらは所謂研究室ベースの比較的小型の装置であり、招聘学生らが研究を行っている中国科学技術大学にある放射光施設とやや様子が似ているもので、細かい所まで熱心に質問していました。また、大型放射光施設SPring-8及び、X線自由電子レーザー施設SACLAへの見学を行い、我が国の最先端の研究装置に触れる機会を作った。大型装置を直接見学する機会はあまり無いせいか、これまで以上に熱のこもった施設見学となりました。

Snap shot with Prof Yang, Osaka Univ.
Snap shot with Dr. Otake, Dr. Nakamura, Dr. Bizen, SPring-8

プログラムの合間には、京都大学の学生とともに、京都・大阪で文化交流を行いました。特に食べ物に関しては色々期待をしていた様で、中でもラーメンは非常に喜んで食べていました。また、町の様子が中国と比べて整然としており、清潔である事に感銘を受けていました。本プログラムは参加者からも非常に好評価を頂いていて、受入を行った側としても、非常に有意義な活動でした。

Culture Tour at Fushimi-Inari