2015年度活動レポート(一般公募コース)第101号
日本の周産期・小児医療の現場を訪れたタイの大学院生
大阪府立大学看護学研究科からの報告
大阪府立大学看護学研究科
9月24日~10月7日の日程で、タイ・マヒドン大学シリラート校およびラマティボディ校より各2名の看護を専門とする大学院生が2週間の研修を実施しました。マヒドン大学はタイで初めて看護学部を創設した大学で、本学では平成20年より同大学看護学部と連携協定を締結し、隔年で大学院生の交流研修を実施してきました。そして、今年度は助産学を専攻する学生2名と小児看護学を専攻する学生2名が来日し、本学学生と交流しました。
25日、26日は東京の国立成育医療センターの見学実習を実施しました。同施設は、日本最大規模の小児・周産期・母性医療を専門とする唯一の国立高度専門医療センターであるため、それぞれの専門内容について、質問をしたり、興味深く見学していました。
成育医療センターの帰りに江戸東京博物館を見学しました。英語のガイドに江戸文化や制度、生活習慣について説明していただき、江戸時代には産婆(現在の助産師)の社会的地位が大変高く、参勤交代の際にも大名行列の前を横断できるという説明に大きくうなづいていました。
28日は羽曳野キャンパスで本学院生、教員との昼食会を実施しました。キャンパス案内や、会の進行はすべて本学院生が企画し、進行しました。お互いに英語で自己紹介をし、本学学生は研修生の英語力の高さに感心していました。
29日は適塾の見学を実施しました。適塾とは、蘭学者・医者として知られる緒方洪庵が江戸時代後期に大坂・船場に開いた蘭学の私塾で、日本における西洋医学の浸透に貢献した緒方洪庵氏の業績に触れ、日本の医療の歴史に関して学びました。
30日は本学の学部生対象の基礎看護技術学に参加し、実技教育の実際や学生の学習の様子を見学しました。翌日は、ゆう助産院の見学、2日は大阪府立母子保健総合医療センターにおいて研修を実施しました。
10月5日は大阪府看護協会を訪問し、看護専門職の職能集団の活動について講義を受けました。10月6日は研修生より自身の研究計画について発表してもらい、本学学生とのディスカッションの機会をもつとともに、修了証授与式を行ないました。その後、本学大学院生主催の運動会を実施し、チーム対抗でパン食い競争や二人三脚などを行ったり、二週間を振り返る大学院生自作のムービーを鑑賞するなど、親睦を深めました。