2015年度活動レポート(一般公募コース)第93号
機械工学を専門とする日中の大学生が共同研究で交流
東京都市大学工学部機械工学科 眞保良吉さんからの報告
東京都市大学
東京都市大学工学部機械工学科は、10月18日~10月26日の日程で、中国の大連理工大学機械工程学院の学生を、さくらサイエンスプログラムにより受け入れ、研修を行ないました。10名の学生と2名の教員(うち1名は私費)が引率者として来日しました。
10月18日に一行は成田に到着し、翌日の朝、都市大の学生に引率され、都市大世田谷キャンパスに到着しました。まず都市大機械工学科の教員や指導補助の学生らと互いに自己紹介を行った後、スケジュールや都市大の施設等の説明を受けました。都市大からの説明の後、大連理工大からも大学紹介の申し出があり、予め用意されたパワーポイントにより、大連理工大の説明も行われました。
午後は、実際に大連理工大生が専門としている機械工学科の6研究室について、所属学生らにより研究内容等の説明が行われました。その後、大連理工大学生は各研究室に割り当てられることとなりましたが、事前にテーマ等について大連理工大に知らせてあったため、問題なく配属先が決定し、記念撮影の後、いよいよ各研究室に分かれ、実習が開始されました。
20日から24日まで、各研究室において、実験の実施、データのまとめ、そして発表用の資料作成が行われました。実習時間は概ね、朝9時30分から夕方5時までとしました。各研究室の実習テーマと配属人数は、材料力学研:ハニカムコアサンドイッチパネルの力学的特性に関する研究(2名)、機械力学研:はり振動実験装置の実験モ-ド解析とCAE解析の比較(1名)、流体工学:熱線流速計の製作と2次元噴流の噴流構造に関する研究(2名)、内燃機関工学:4気筒ガソリンエンジンの性能試験(2名)、機械材料研:炭素鋼の強度・硬さと組織の関係(1名)、表面加工研:微粒子ピ-ニング(FPP)による表面改質特性の変化(1名)および、研削加工液のクロスフロ-ろ過(1名)となりました。
25日の日曜日は、日本科学未来館の見学を行いました。路線バスに乗り日本科学未来館へと向かいましたが、それは日本の路線バスを来日学生に体験してもらおうという意図もありました。来日学生に本学の引率学生らも含め20名で約1時間半の見学を行いました。午後にはいくつかのグループに分かれ、都内の散策を行いました。
翌日、26日はいよいよ最終日ということで、午後に成果発表会を行ないました。来日学生の日本語の実力はまちまちであったが、全員が無事に成果発表を終えることができ、発表の後、全員が修了証を受け取りました。発表会の後、都市大のカフェテリアで懇親会を行いました。挨拶の後、時間を追って来日学生と、都市大の学生および教員らとの話も弾んでゆき、時間を忘れて懇親を深めました。準備しておいた料理は、すぐに残り少なくなったが、来日学生らが日本のお菓子をことのほか気に入っているという情報を得ていたため、それを予め多量に用意しておいた。そのことが功を奏したのか、2時間の間、途切れることなく楽しい時間を過ごすことができた。閉会の挨拶の後、カフェテリアを出た来日学生らは、いつまでも別れを惜しんで手を振っていた。