2015年度活動レポート(一般公募コース)第91号
日本語専攻の中国人学生が日本で情報科学を学ぶ
東京都市大学からの報告
東京都市大学
10月18日〜27日の10日間、大連交通大学外国語学院から学部生10名が東京都市大学知識工学部情報科学科(http://www.ke.tcu.ac.jp/, http://www.cs.tcu.ac.jp/)の学部生、大学院生と共に自らの課題解決のための実験・実習に取り組みました。
大連交通大学は工学系学部を主体とした16学部を擁する総合大学です。その中の外国語学院は「英語+ソフトウェア」「日本語+ソフトウェア」といった、学際的な教育による複合型人材育成システムにより、グローバルな専門人材育成を行うユニークな組織です。来日した学生は「日本語+ソフトウェア」を学ぶコースに在籍する学生であり、そのコースでは5年間の教育で語学系とソフトウェア系の2つの学士を取得することになります。来日した学生はその5年生にあたる学生でした。
大連交通大学は東京都市大学との間に包括協定を締結していて、交換留学制度も確立されています。大連交通大学側の東京都市大学との交流に対する姿勢も積極的であり、昨年、今年と2年連続で「さくらサイエンスプログラム」に採択されたのもその姿勢の現れだと考えています。そして、この「さくらサイエンスプログラム」は両校の交流行事の重要な位置づけを占めるに至っています。
大連交通大学の10名の学生は、学生の希望を尊重して、知識工学部情報科学科の7つの研究室(http://www.ke.tcu.ac.jp/labo/)に配属され、そこで、課題解決のために実習・実験に取り組んでもらいました。その成果は成果報告会として1人20分程度の時間でプレゼンテーションしてもらいました。
大連交通大学では卒業研究という科目はなく、また、実習・実験に関してはソフトウェア実習を中心とした教育のみを受けてきている学生です。よって、情報系の応用(コンピュータ、メディア、情報数理)にもあまり馴染みもなく、配属された研究室での実習の内容やハードウェアを用いた実験等は学生にとって初めての体験であったようで、多くの有益な体験を提供できたと考えています。
「さくらサイエンスプログラム」により、両校の学生間に交流関係が芽生えることも大きな収穫です。今回も、研究室での実験・実習の時間を共有した学生間において強い絆が多く結ばれたようです。フェアウェルパーティーでは別れを惜しむ風景が多く展開されました。
今後も大連交通大学との交流の大きな柱として「さくらサイエンスプログラム」を位置付けていきたく思っており、そのための更なる工夫を知識工学部・情報科学科内で検討・実施していく所存です。