2015年度活動レポート(一般公募コース)第71号
ベトナムの大学生がマテリアルサイエンスについて学ぶ
北陸先端科学技術大学院大学からの報告
北陸先端科学技術大学院大学
今回、さくらサイエンスプログラムにより、ベトナム国家大学ハノイ理科大およびフエ大学から学生7名および教員3名が本学マテリアルサイエンス研究科および水谷研究室を訪問しましたので、報告する。結果として非常に有益な学術教育交流となりました。
学内での打ち合わせ、研究科や施設の見学
一行は本学に9月2日に到着したあと、本学事務において学生証の受取りなど事務的手続きを行いました。その後、Hien助教より、日本や本学における先端科学技術の現状について説明を受けました。同日午後には生物系の研究室として塚原研究室を、化学系の研究室として寺野研究室を見学しました。(塚原教授は研究科長でもあるので、表敬訪問もかねていました)
9月4日には、ナノマテリアルテクノロジーセンターのクリーンルームでクリーンルームの利用方法や実際に行われている研究について説明を受けました。工作室も見学し、実験を遂行するための機械工作の方法について説明を受け、金属材料の切削も体験しました。また、ナノマテリアルテクノロジーセンター内の原子間力顕微鏡、透過電子顕微鏡による実試料の計測も見学しました。これらの実地での体験は参加者のモチベーションを大いに高めたようでした。9月7日の午前中には、本学の図書館、学生寄宿舎、並列計算機システム、石川サイエンスパークを見学しました。
水谷研究室での実験体験と討論および発表会
9月3日午前に、一行は水谷研究室の光第二高調波顕微鏡と光和周波分光の実験の様子を見学し、これをもって本学における世界レベルの装置と研究課題について見学学習しました。
9月7日午後には水谷研究室の中で2つのグループに分かれ、光第二高調波(SHG)顕微鏡と光和周波分光(SFG)の実験を実際に行った。ベトナムの学生たちにとっては最新のピコ秒レーザーやフェムト秒レーザーを操作するのは初めてのことでしたが、光学調整なども非常に優秀に行っていました。
9月8日には前日と同じグループに分かれて、今回の訪問における経験と研究成果を発表しました。同日の午後には、ベトナムの学生たちはSFGとSHGの研究結果について水谷研究室の学生たちと深い討論を行いました。
日本文化の体験
9月5日午前にはベトナムの学生たちが3つのグループに分かれ、水谷教授、三谷名誉教授、松井元研究補助員の家庭を訪問しました。教員の家族と話をすることができて、たこ焼きや抹茶など日本の家庭料理を味わい日本文化を楽しむことができました。また、浴衣を着て記念撮影をしましたが、皆、非常に似合ってよい記念となったようです。
これらの活動を通じて参加者は日本人と深い友好関係を結ぶことができました。更に9月6日には兼六園、金沢城、ひがし茶屋街の散策を行った。この散策を通じて、日本の伝統文化がベトナム文化と随分違うスタイルをもつことを実感することができたようです。話は前後するが、9月4日夜には、水谷研究室の学生たちと花火のアトラクションを行いました。その日は日中に多忙のプログラムをこなした後だったので、リラックスすることができたようでした。
訪問者からの感想
“I am very excited when I took part in Sakura exchange program in Science. I have a lot of experiences and experiments when I stay here. I was very impressed about Japan because cool weather, fresh air, clean street and special the Japanese is very kind and friendly. I hope I can come back here and become a Ph.D student at JAIST in the next time. Thanks for all.”
“Thanks to Sakura Exchange Program, I have experienced a lot of useful knowledge not only in doing research but also in enjoying the Japanese culture.”