2015年度活動レポート(一般公募コース)第69号
瀬戸内の豊かな自然のなかで中国の大学生と交流
福山大学工学部からの報告
福山大学
このたび、美しい瀬戸内の自然の中で、外国人学生たちに日本の様々な先端技術にふれてもらい、地域に根ざした、人と地球にやさしい科学技術を学ぶきっかけとすることをテーマに、引率教員の趙全喜先生と学生10人を招聘しました。台風の影響で一日遅れのスタートとなりましたが、翌日からさっそく工学部の講義突入!!
8月26日から二日間にわたる工学部の講義では、研究室で取り組まれている最新の研究や施設・設備を見て・聞いて・触れることで、異なる分野に関しても視野が広がったようです。どの講義でも学生からの活発な質問があり、休憩時間も惜しんで自らものづくりや実験に取り組む姿が見られ、とても充実した時間となりました。
8月28日の生命工学部の講義では、瀬戸内の自然を利用した生物多様性の説明をしてもらった後に、しまなみ海道を通って愛媛県総合科学博物館に行きました。因島大橋から瀬戸内海の素晴らしい景観が広がると、海を見る機会が少ない貴州の学生たちは身を乗り出して写真を撮っていました。
夕方には本学の内海生物資源研究所を見学し、飼育体験や、水族館の裏側をのぞき、夜には研究所の教職員や大学院生が加わり、バーベキューパーティを行いました。パーティーは大盛り上がりで、お互い非常に良い経験になりました。
8月29日午後、各学部の日本人学生、留学生との交流会を開催しました。日本人学生と貴州師範大学学生の通訳は隣の席の留学生が担当することで、会場は学生中心の自由で楽しい雰囲気に包まれました。交流会後、学内クラブの見学をしました。日本の伝統的な武道である剣道部の見学は、中国人学生にとってとても新鮮で、迫力に圧倒されていました。
8月30日の人間文化学部の研修では、日本の科学捜査と最新の脳波によるポリグラフ検査の講義や広島爆心地のCG制作などの講義を行いました。被験者を募ると多くの学生が「やりたい」と手を挙げ,何でも体験して吸収しようとする積極性が感じられました。また「ゴジラ」などの特撮映画で用いられる特撮・特殊技術について解説する際は、「ゴジラ」を映画などでよく知っていることもあり、かなりの盛り上がりを見せていました。
8月31日はマツダミュージアムを見学し、日本の先進的な自動車技術は、学生たちの目に新鮮に映ったようでした。また広島平和記念公園では、戦争の悲惨さと平和の祈りを訴える数々の展示に触れ、国を超えた平和の尊さについて改めて考えさせられました。
同日の晩に、福山駅前の居酒屋で修了証書授与式と送別会を行いました。「心温まる周到なプログラムに感謝します」「想像以上に多くのものを学びました」「日本が大好きになりました」「8日間は短かすぎます」「また日本に来たい!」「ぜひ貴州にも来てください」などの言葉が飛び交い、こちらもとても充実した気分でした。
実り多いこの経験を生かし、ぜひ今後の学生生活に役立ててほしいものです。ぜひ再び日本で会えますよう、皆さん「再見!」