2015年度 活動レポート 第66号:中部大学(1)

2015年度活動レポート(一般公募コース)第66号

環境・エネルギーなどに関する研修プログラムを展開
同済大学浙江学院の学生との研究交流①
中部大学からの報告

中部大学

中部大学と大学間交流協定を結んでいる中国同済大学浙江学院(浙江学院)の学生(10名)と引率者(2名)が昨年度に引き続き、さくらサイエンスプログラムの招へいで来日し、交流プログラムを実施しました。

10月3日に浙江学院の一行が日本に到着しました。大学到着後に記念撮影をして、さらにキャンパス見学を行いました。図書館、屋内プール、グラウンド、ラーニングコモンズの場となる不言実行館等特徴的な施設を歩きながらキャンパスの概要を把握してもらいました。

キャンパス見学 中庭ロタンダ

その後、工学部で環境・エネルギーなどに関する研修プログラムのオリエンテーションを行い、またそれぞれの大学の参加者の自己紹介を行いました。夕方には、歓迎会が開催され、今回の研修受入に関係する教職員のほか、既に今年度から本学大学院に留学している浙江学院の先輩5名も参加し交流しました。先輩方との情報交換を通じて、体験にもとづく貴重な内容を知っていただくことができました。

オリエンテーション後の記念撮影

2日目は、日曜日でもあり社会見学を中心としたプログラムとしました。中部大学が位置する地域は“ものづくり”で実績と定評のあるところで、まず、トヨタ産業技術記念館を見学しました。この記念館では、繊維産業から自動車産業に発展した歴史などが展示され、中国の学生にとって“ものづくり”の現場を知る機会となったようです。多くの展示物は実際に動かせるようになっているため、自分の眼で実演を通じて驚きをもって直接感じてもらうことができました。特に、先人の“ものづくり”に対する工夫や気迫には眼を見張るものがあり、学生達にとっても大きな刺激となりました。午後は、名古屋駅前に移動し、高層ビルの都市開発状況や街において、環境がどのように配慮されているかを実感していただきました。

トヨタ産業技術記念館見学

3日目は、中部大学山下学長を表敬訪問し、学長からは「今回の日本訪問は貴重な経験であり、これからの研究・教育に有益に活用していただきたい」との励ましの言葉をいただきました。また、中部大学の工学部・工学研究科や応用生物学部・応用生物研究科の紹介、各学部での具体的研究内容の紹介を受け、環境・エネルギーに関連する中部大学の取組に関する理解を深めていただきました。さらに、日本固有の建築手法による木造家屋の建て前を、中部大学建築学科の学生と一緒に体験した後、国際GISセンター、CAD教育施設等を見学し、各施設での研究・教育内容について説明を受けました。

セミナー受講風景
中部大学

学長表敬
建築学科にて。木造家屋の建前体験

4日目は、学内の施設見学と本学大学院生による研究発表および交流会が行われました。超伝導・持続可能エネルギー研究センターでの直流超伝導ケーブルによるロスレス送電の実用化実験に関する説明を受けました。GPP(グリーン・プラン・パートナーシップ事業)関連の施設見学では、本学が実施しているスマートグリッドのシステムの説明および設備の見学をしました。そのほか、土質実験室、建築環境設備実験室、材料構造実験施設を見学しました。

午後は、大学院生3人が自身の研究を発表しました。それぞれ「地盤」「建築」「エネルギー」に関するもので、発表後に設けられた交流会ではリラックスした雰囲気の中でざっくばらんな意見交換が行われました。

その後、応用生物学部の施設である植物プラント工場と温室の見学を行いました。最後に訪れたバイオ発電実験室では、研究発表を行った大学院生の研究内容について実際の現物を目の前にして解説を受け、理解を深めることができました。