2015年度活動レポート(一般公募コース)第52号
7つの研究室で積極的な研修を展開
フィリピン・デラサール大学生が機械工学を学ぶために来日
東海大学理工学部
7月6日から7月18日までの13日間、さくらサイエンスプログラムの支援を受け、フィリピンのデ・ラ・サール大学(DLSU)から10名の学生(機械工学科の大学院生と学部生)と引率教員1名の計11名を東海大学に招き、短期研修を実施しました。
本学工学部の精密工学科、機械工学科、情報理工学部のコンピュータ応用工学科に所属する7研究室において学生の受け入れを行いました。13日の滞在期間中、5日間を各自割り振られた研究室における研究活動にあて、それ以外の日程を利用して見学や説明会等(週末は観光)を行いました。
初日は、大学の紹介と滞在中のプログラムの説明を行った後、寮(国際会館)に移動してもらい寮の管理人によるオリエンテーションが行われました。翌日は、午前中に本学湘南キャンパスを歩きながらキャンパスツアーを行い、その後に工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻の所有するフライトシミュレータを体験してもらいました。
午後には本学が誇るソーラーカー技術について見学および説明を受け、続いて電気自動車およびハイブリッド車の研究室をそれぞれ訪問しました。夕方には、受け入れ先の7研究室の教員および所属する日本人学生達と親睦を深めることを目的としたウェルカムパーティを開催しました。
8日の朝に各研究室に引渡しを行い、いよいよ研究活動をスタートさせました。10日は午前中に辻堂にある湘南ロボケアセンターを訪問しました。同センターでは、事故や病気が原因で自律的な歩行できなくなった人の下半身にロボットを装着し歩行訓練を行うリハビリ支援、および関連するロボット機器の展示・紹介を行っています。
ロボットの概要説明を聞くだけでなく、実際にロボットを使ってリハビリをしている様子を見学させてもらうと共に、自分の腕の皮膚にセンサーを貼り付けて、筋電位を用いてロボットを動かすという貴重な体験をさせてもらいました。
同日の午後には、日産自動車株式会社の横浜工場を見学しました。ここでは実際のエンジンの組立ラインを至近距離で見学させてもらい、現場作業の高い自動化率と作業者達の手際よさに大変驚いていました。
11日には、早朝から京都への日帰りツアーを敢行しました。金閣寺、二条城、三十三間堂、清水寺と4種類の世界遺産を訪れ、その合間に京都らしい和食をいただき、まさに日本文化を満喫した一日でした。
12日は東京観光を行い、浅草、秋葉原、原宿を訪れました。特に秋葉原では、研究に使う電子パーツなどフィリピンでは購入できないものを見つけて感激していました。
13日には、午前中に本学の高輪キャンパスを訪れました。そこではまず最初に、お招きした国際協力機構(JICA)人間開発部のスタッフにSEED-Netプログラムに関する説明をして頂きました。これは、デ・ラ・サール大学がSEED-Netプログラムのメンバー大学となっていることから、今回訪日した学生達も将来的に同プログラムの奨学金を利用して日本に留学する可能性があることへの配慮によるものです。
続いて高輪キャンパス内にあるバーチャルリアリティの研究施設を見学した後、午後から日本科学未来館を見学しました。日本科学未来館では、映像でしか見たことのないASIMOの実物のデモンストレーションを見ることができ、他にも様々な最新の科学技術の展示に皆揃って感激の声をあげていました。
17日の成果発表会では、各自の研究活動報告と今回のプログラムの感想を述べてもらい、続いて修了式を行い、翌日18日に無事帰国の途につきました。この度は貴重な機会をご提供いただきましたJSTならびに「さくらサイエンスプログラム」に心より感謝致します。