2015年度活動レポート(一般公募コース)第41号
具体的な共同研究テーマの設定が完了
機能材料科学分野におけるインド・SSSIHLとの研究交流
北陸先端科学技術大学院大学
7/10-7/30の21日間にわたって、インドのSri Sathya Sai Institute of Higher Learning (SSSIHL)より7名の学生と2名の研究員、1名の教員を北陸先端科学技術大学院大学で受け入れ、共同研究としてのインターンシップを行いました。
来日メンバーは学生寄宿舎及び石川ハイテク交流センターに滞在した。最初に留学生係によるオリエンテーションに参加した後、それぞれの受け入れ教員の研究室で研究を開始した。
受入れは、本学マテリアルサイエンス研究科の松見研究室(3名)、金子研究室(2名)、松村研究室(2名)、高村禅研究室(1名)、小矢野研究室(1名)、長尾研究室(1名)で行いました。それぞれの研究室において、リチウムイオン2次電池の負極材料に関する研究、フッ化物イオンセンシングに関する研究、光電気化学的水分解に関する研究(以上松見研究室)、バイオベースポリマー合成に関する研究(金子研究室)、医用高分子材料の合成と評価(松村研究室)、金属ナノ粒子を用いたセンシングによる疾病の早期診断(高村禅研究室)、熱電変換のための新規無機材料の合成(小矢野研究室)、MOF(metal-organic-framework)を活用した機能性材料の合成(長尾研究室)などのテーマに従事して研究活動を行いました。
受入れ側の先生方より、「研究に取り組む姿勢が非常に真摯である」「ハードワーキングである」「人物的にも良い学生である」などの感想が聞かれました。また、各研究室では今後も受入れ学生/研究員との交流を継続していく方向で、約半数の研究室では今後に向けた具体的な共同研究テーマの設定が完了しました。
例えば、松見研究室では今後ともSSSIHLから送付される金属ナノ粒子/炭素複合材料の光電気化学活性に関して評価を続ける方針で、金子研究室ではSSSIHLにおける複合材料の合成のために多糖高分子材料のサクランのサンプルを提供しました。さらに長尾研究室では受け入れ学生の所属研究室の教員とも協議し、MOF材料の機能創出に関する共同研究を開始することになりました。
プログラム期間中には小松市の「サイエンスヒルズこまつ」を見学し、科学に関する映画の鑑賞や先端科学技術に関する多くの展示を観覧しました。
7/29には東京・品川の北陸先端大学東京サテライトにおいて報告会を行い、各研究室における3週間の研究の成果や、今後の本学との連携の展望について、訪問メンバー全員がプレゼンテーション及びディスカッションを行いました。
今回の3週間のインターンシップを通した共同研究・連携の構築に関して、派遣元大学では学長や研究科長を含めて大変喜ばれて、今後の連携の継続を望んでいるほか、今後もこのような機会があれば是非活用したいとの感想が聞かれています。
また、派遣メンバーの2名は今回の交流をきっかけに日本学術振興会外国人特別研究員に応募することに関心を示し、本学(松見研究室)を受け入れ先として実際に申請の準備を進めています。今後とも今回の交流を契機とした学術交流・人的交流の継続を双方が望んでいます。