2015年度 活動レポート 第20号:広島大学大学院生物圏科学研究科

2015年度活動レポート(一般公募コース)第20号

第8回国際サマースクールを開催

広島大学大学院生物圏科学研究科

広島大学大学院生物圏科学研究科は、第8回国際サマースクールを、7月22日~7月28日までの7日間にわたって開催しました。同サマースクールは、本研究科と国際交流協定校を中心とした海外大学の学生や若手研究者が、グローバルな視野で生物圏科学領域の知識と技術を共有することを目的に平成20年より開催しているものです。

第8回目になる今年度は、釜慶大学校(韓国)、全南大学(韓国)、東海大学(台湾)、アイルランガ大学(インドネシア)、ガジャマダ大学(インドネシア)、ノン・ラム大学(ベトナム)、カセサート大学(タイ)、ミエック大学(ミャンマー)、ビサヤ州立大学(フィリピン)、フィリピン大学ビサヤ校(フィリピン)等から参加がありました。

初日(7月22日)に行われたウェルカムセレモニーでは、植松一眞研究科長をはじめ研究科教職員・学生ら40名余りが参加し、サマースクール参加者、研究科教員およびアシスタント学生らの自己紹介を行いました。その後、翌日からのプログラムーワークの実施に向けて、グループ毎に各担当教員らと打ち合わせを行いました。初日の午後には、参加者は3つのグループに分かれて研究科内の複数の研究室を訪問し、研究内容の説明を受けたり、施設の見学を行いました。研究室訪問の後は、研究科学生主催の国際交流パーティーが開催されました。パーティーでは、参加者がそれぞれの国の紹介や自分の研究について発表しました。

研究室訪問(水産生物学)
研究科学生主催の国際交流パーティー

参加者による自国の紹介
プログラムワーク(食品化学2)

2、3日目(7月23・24日)は、水産生物学(小池准教授・冨山准教授)、家畜動物学(吉村教授・磯部准教授)、食品化学1(加藤教授)、食品化学2(鈴木准教授)、細胞生物学(三本木教授・藤川講師)の5つのプログラムワークを開講しました。サマースクール参加者は、自らの志望により各コースに別れて担当教員から実習内容の説明を聞き、研究科学生のサポートを受けながらプログラムワークを進めていきました。 プログラムワークの合間には、アシスタント学生達と一緒に食事やティーブレイクを楽しみ、交流を深めました。

4日目(7月25日)は、スタディツアーとして、平和記念公園と宮島を訪れました。午前中は、平和記念公園内の資料館と世界文化遺産に登録されている原爆ドームを見学。各国からの参加者達は、資料館内のさまざまな展示物や被爆建物から、過去に広島で起こった出来事を感じ取り、平和について考える機会となりました。午後は、水上交通である世界遺産航路を利用して平和記念公園から宮島に向かい、もう一つの世界文化遺産である厳島神社に参拝。日本の歴史や文化に触れました。

平和記念資料館の見学
厳島神社に参拝

6日目(7月27日)には、生物圏科学研究科と包括的研究協力協定を結んでいる広島市のオタフクソース株式会社を訪れました。 最初に参加した「広島お好み焼き体験コース」では、参加者らは講師の方のお手本を参考にしながら、初めてにも関わらず、上手に鉄板の上で焼くことができました。その後の試食では色々な種類のソースの材料や製法の説明を聞きながら、広島の食文化を経験しました。続いて行われた工場見学では、ソースができる工程や製品管理についての説明を受けました。

広島お好み焼き体験(オタフクソース株式会社)

最終日(7月28日)の午前中には研究科説明会を開催しました。説明会では、広島大学や生物圏科学研究科の紹介動画を見ながら、研究科の概要を紹介しました。また、研究科の留学生・修了生のプレゼンテーションや、留学情報の提供及び質疑応答も行われました。

研究科学生による留学体験談の紹介

最終日の午後には、もう一つの企業見学として、東広島市に本社のある精米機メーカー株式会社サタケを訪れました。同社では様々な設備を見学し、案内のご担当者から、精米機開発の歴史や精米機で蓄積された技術が、最近では高層ビルのエレベーターや新幹線のモーターに応用されていることを説明していただきました。 また、ヤシの研究者でもあった2代目社長・佐竹利彦氏が収集したヤシコレクションの数々が植栽されている本社ビル内のヤシ園も案内していただきました。

工場見学(株式会社サタケ)

企業見学の後にフェアウェルセレモニーがおこなわれ、参加者らは植松研究科長から修了証書を受け取りました。セレモニー終了後は、広島大学内のカフェテリアでフェアウェルパーティを開催しました。参加者らは浴衣の着付けも体験し、アシスタントの学生や教職員達と別れを惜しみつつ、更なる交流を深めました。

浴衣を着て記念撮影(フェアウェルパーティにて)

7月29日、たくさんの経験と思い出を胸に、参加者達は帰国の途につきました。