2014年度活動レポート(一般公募コース)第239号
業務の体験や研修で理解を深めた住友化学のインターンシップ
中国(北京/上海地区)の大学から20人が来日
住友化学
住友化学では、海外の優秀な人材に、約1.5か月間の当社における就業体験を通じて、日本および日本企業の活動についての理解を深めていただき、世界のいろいろな企業で活躍していただきたいという思いなどから、2007年度からインターンシップ生の受入れを実施しています。
1月25日に、さくらサイエンスプログラムで採択された学生を含め、合計20名の学生が中国から来日し、当社でインターンシップを行いました。
来日時に、まずオリエンテーションを実施し、当社に関することだけでなく、日本での生活、日本企業での働き方やビジネスマナーなどについても説明を行いました。より有意義なインターンシップとなるよう、オリエンテーション後にはインターンシップ経験者である2名の先輩社員から業務や経験談を共有しました。
その後は当社役員との懇談会を実施し、当社の考え方やインターンシップ生に対する期待などを伝えました。
その後、当社に関する理解をさらに深めてもらうため、住友グループの原点・源流といわれる別子銅山と当社工場のある愛媛県新居浜市を訪ねました。
別子銅山記念館では、館内の展示物を見学しながら、住友グループが明治以降、別子銅山における銅の製錬事業を通じてどのように発展したのか、さらにその中で当社がどのように発展したのかなどについて学びました。
続いて、別子銅山の近代化、および日本の産業の育成にも力を注ぎ国家の発展に貢献した住友の初代総理事である広瀬宰平氏の生い立ちや日本の近代化を紹介する広瀬歴史記念館と旧広瀬邸を見学しました。
さらに、住友化学の事業発祥の地、愛媛工場の歩みを展示する歴史資料館も見学しました。
インターンシップ生の皆さんから住友の歴史や事業精神などを深く理解できて、大変感動したとの感想が多く寄せられました。特に、「住友自身を利するとともに、国家を利し、かつ社会を利するものでなければならない」とする住友の事業の考え方を表す「自利利他公私一如」という言葉が印象的だったとの意見が多く挙げられました。
住友グループおよび当社の歴史についての理解を深めた後、当社の工場を見学しました。
愛媛工場ではナイロンの原料であるカプロラクタムなどのバルク製品から飼料添加物であるメチオニンなどのファインケミカルまで幅広い製品を取り扱っています。インターンシップ生の皆さんは、たくさんの化学プラントを見て、そのスケールの大きさに驚いていました。
また、液晶テレビ等に用いられる光学フィルムなど、ICT関連製品の開発・生産拠点として位置づけられている大江工場では、リチウムイオン二次電池の部材である耐熱セパレータの製造現場を見学し、化学製品の広がりや可能性を実感していました。
その後、プログラムを通じて理解したことや実習を通じて考えてもらいたいことをテーマとしたグループワークを行いました。当社に関するクイズに、グループのメンバー同士が協力し合い回答を導き出すなど大いに盛り上がりました。
愛媛見学の最後は、当社の先輩社員も交えて懇親会を行いました。
その後、実習先の各事業所(本社、工場、研究所)に分かれて、インターンシップ生の専門分野を踏まえた実習を行いました。
今回は、東京、愛媛、千葉、大阪、大分、兵庫にて研修を行いました。インターンシップ生は、実習テーマを学ぶだけでなく、日本人との交流や日本文化の理解にも関心を持ち、休日も有意義な生活を送っていました。
各事業所での実習終了後、インターンシップ生は東京本社に戻り、実習職場の社員も参加するなか、研修内容を各自が発表し、インターンシップ生同士で、実習で学んだことや今後の抱負などを共有しました。
最後の修了式では、当社役員から、インターンシップ生に修了証書を授与しました。そして、実習職場の先輩社員も交えての送別会を行いました。
3月6日にインターンシップ生は帰国しました。インターンシップ生の皆さんから、「これまで使ったことのない設備や装置を使って実験することができ、有意義であった」、「怖い、危ないと思っていた化学工場に対するイメージが変わった」、「住友の事業精神に感動した。自分も信頼される人間になりたい」、「日本の印象が変わった、日本が好きになった」、「日本で、住友化学で働きたい、日本に留学したい」といった感想が寄せられました。
インターンシップ生からの感想
(北京地区大学 修士 2年生 孫氏)
1月25日、羽田空港に降り立った時の感動は、今でも鮮明に覚えています。
住友化学での1.5ヶ月のインターンシップはあっという間に終わりました。今回の研修を通じて日本に対する理解を深め、課題を遂行するという成果も収めることができました。実習中、お世話になった住友化学の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
研修の最初は愛媛見学でした。訪問した別子銅山記念館と広瀬歴史記念館では、住友化学が事業活動を通じて人類社会の発展に貢献していることを認識するとともに、事業精神についての理解も深めました。
その後、東京本社で研修し、様々な実務に関してレクチャーいただきました。住友化学の経営や組織を学ぶことだけではなく、職場の先輩たちと活発に交流することを通じて、仕事の進め方やビジネスマナーを体験し、とても勉強になりました。今まで学んできた日本語及び法律知識を仕事の現場で活かしていくための実戦力も身につけました。
今後、機会があれば、住友化学の皆さんと一緒にあるべき未来を描き、それを実現できるように努力したいと思っております。社会の中で役立つ仕事がしたいと思います。
(北京地区大学 学部 2年生 張氏)
At the beginning of 2015, I spent a month and a half in Japan as an internship in Sumitomo Chemical. It’s my honor to join the JST program and I’m sure that this experience is important treasure in my life.
During the 1.5 month in Japan, Sumitomo Chemical arranged our schedule carefully and put us into the suitable positions. With their help I was able to experience a different kind of life, know a lot about Japanese culture, enjoy the beautiful scenery and make a lot of friends. In total, it’s a very pleasant period of time which will never be forgotten.
As for knowledge and technology, in the factory our group members taught me some professional knowledge about polymers and I was also instructed to use some particular machines. I have learned chemistry for many years but this is the first time for me to learn by using. Another thing is international mind. This is the first time for me to come to a foreign country and I find the world is much bigger than I thought. Exposed to a different environment, I found many different ways to consider a problem and many different kind of life. I used to limit myself strictly, but now I find I was wrong, I should release my heart, make good use of youth and enjoy the world. The next thing is the basic virtue. By working and communicating with local people, I understood that the basic virtues, such as politeness, diligence, honest, courage and so on, is of great importance. Bring them with me wherever I go.
The memory in Japan will always be clear and this experience may completely change my life. Thanks so much to Sumitomo Chemical and JST program.