2014年度活動レポート(一般公募コース)第231号
マレーシアの学生を工学部10研究室で受け入れ
東海大学
2015年2月16日から2月28日までの13日間、JSTの「さくらサイエンスプログラム」の支援を受け、マレーシアのプトゥラ・マレーシア大学(UPM)から10名の学生(工学部機械製造工学科の4年次生)と引率教員1名の計11名を東海大学に招き、短期研修を実施しました。本学の工学部(精密工学科、機械工学科、材料科学科)の10研究室において学生の受け入れを行いました。
13日の滞在期間中、5日間を各自割り振られた研究室における研究活動にあて、それ以外の日程を利用して見学や説明会等(週末は観光)を行いました。
来日初日は、飛行機の遅延の関係で日本到着が遅れたこともあり、寮のオリエンテーションと軽い会食程度にとどめました。翌日の17日は、午前中に本学湘南キャンパスのキャンパスツアーを行いながら学生食堂の紹介(特にイスラム教信者にも食べられるメニュの紹介など)を行い、午後には本学が誇るソーラーカー技術について見学および説明を受け、続いて電気自動車の研究室を訪問しました。
夕方には、受け入れ先の研究室の教員および所属する日本人学生達と親睦を深めることを目的としたウェルカムパーティを開催しました。パーティでの食事を全てハラル料理に統一したためか大変好評でした。
18日の朝に各研究室に引渡しを行い、いよいよ研究活動をスタートさせました。
19日には、午前中に本学の高輪キャンパスにあるバーチャルリアリティの研究施設を見学し、午後から日本科学未来館を見学しました。特に、日本科学未来館では映像でしか見たことのないASIMOの実物のデモンストレーションを見ることができ、他にも様々な最新の科学技術の展示に皆揃って感激の声をあげていました。
21日は富士山方面の観光に出かけ、河口湖雪まつりでは人生初の雪の感触に全員感激していました。その後、鍋焼きうどんを昼食に食べ、鳴沢氷穴、西湖いやしの里を訪れ、日本の自然や文化を堪能した一日を送りました。22日は東京観光を行い、秋葉原、浅草、原宿を訪れました。
23日は、国際協力機構(JICA)人間開発部のスタッフに来校頂き、SEED-Netプログラムに関する説明をして頂きました。これは、プトゥラ・マレーシア大学がSEED-Netプログラムのホスト大学となっていることから、今回訪日した学生達も将来的に同プログラムの奨学金を利用して日本に留学する可能性があることへの配慮によるものです。
25日は、午前中に湘南ロボケアセンターを訪問しました。同センターでは、事故や病気が原因で自律的な歩行できなくなった人の下半身にロボットを装着し歩行訓練を行うリハビリ支援、および関連するロボット機器の展示・紹介を行っています。ロボットの概要説明を聞くだけでなく、実際にロボットを使ってリハビリをしている様子を見学させてもらうと共に、自分の腕の皮膚にセンサーを貼り付けて、筋電位を用いてロボットを動かすという貴重な体験をさせてもらいました。
さらに、同センターの特別な配慮から、女性が人前で肌を露出できないというイスラム教の習慣を考慮し、女子学生に対し別室にて同じロボット体験をさせてもらうことができました。同日の午後には、日産自動車株式会社の横浜工場を見学しました。ここでは実際のエンジンの組立ラインを至近距離で見学させてもらい、現場作業の高い自動化率と作業者達の手際よさに大変驚いていました。
27日の成果発表会では、各自の研究活動報告と今回のプログラムの感想を述べてもらい、続いて修了式を行い、翌日28日に無事帰国の途につきました。以下に参加者の生の言葉をそのまま転記させていただきます。この度は貴重な機会をご提供いただきましたJSTならびに「さくらサイエンスプログラム」に心より感謝致します。
I considered this program as 'once in a lifetime opportunity' and what I have gained along these 2 weeks were too precious and memorable one. Another thing, I was touched with the way of the organizer took care of the halal meals and prayer time for Muslim, indeed.
I really love this program. I hope I could rewind back time and go back to the first time I'm here to experience this program all over again.