2014年度 活動レポート 第215号:立命館高等学校(2)

2014年度活動レポート(一般公募コース)第215号

韓国Korea Science Academy of KAISTの生徒と交流 その2

立命館高等学校

1月28日(水)、午前中は清水寺の観光。世界遺産として有名な観光地であるとともに、立命館大学による、文化遺産を災害から守る研究の中心的なエリアでもあります。この地域での防災、特に火災から守ることが研究されています。KSAの生徒からは、「舞台の床の傾きはなぜ?」「お寺におみくじがあるのはなぜ?」等、様々な質問が出されます。

同行してくれた立命館の生徒達も知らないことばかりで、ネットで調べながらの応対となりました。午後は、京都水族館の見学です。海や川の様々な動物をひとつずつ丁寧に見て回りました。放課後、学校に戻りバディー生徒の部活動が終わるまで、カードの数当てゲームalgoで楽しみました。単純ですがかなり頭を使うゲームを楽しみました。

1月29日(木)、この日も京都市内での校外学習です。午前中は京都大学総合博物館での研修です。多くの展示品に興味を持って見学しました。午後、寺町・新京極、錦通り等での見学と買い物です。伝統的な京都の食材やお土産品にはたいへん興味を持ってくれたようです。放課後は学校に戻って、2日目に行ったヘビ型ロボットの競技です。3グループに別れて、楽しく競いました。

1月30日(金)、この日から最後の3日間は東京科学研修です。朝、ホストファミリーに京都駅まで送ってもらった生徒達は、5日間という短い滞在ではありましたが、暖かく迎えてもらったことに感謝し、またホストファミリーの皆さんも涙を浮かべて「また来てね」と別れを惜しまれていたのが印象的でした。

東京科学研修には立命館高校から6名の生徒が参加し、東京にて静岡北高校の生徒2名が合流しました。最初に昼ご飯を取るため浅草へ訪れ、「日本らしさ」を存分に味わってもらいました。午後は、NECでお世話になり、研究者の方からのお話とショールームにて最先端技術の解説を受けました。食の安全や防犯、映像技術等での最先端技術の紹介です。身近で大切な技術が多く、有意義な時間となりました。

NECでの企業見学

1月31日(土)、午前中は東京大学柏キャンパスを訪れ、小川雄一先生から「Frontier of Fusion Research」の講義を行っていただきました。東京大学の紹介、プラズマ科学について、核融合について、最後に国際実験炉であるITERについての説明と続き、興味深い内容でした。その後、研究室の方の説明で、研究室見学をさせていただきました。ITERの模型を使った説明や、磁場に関する実験についての説明を受けました。午後はパナソニックのリスーピアで楽しく過ごしました。

東京大学小川雄一先生による講義 「Frontier_of_Fusion_Reseach」

2月1日(日)、この日が最終日です。朝から午後3時まで日本科学未来館にて研修です。日本、韓国、それぞれ2名ずつの生徒でグループを4つ作り、館内を見学し、最後にグループ毎1つの展示を紹介する取り組みをしました。選ばれた展示テーマは、「脳」「ASIMO」「カミオカンデ」「オトナロイド」でした。短時間の準備でしたが、それぞれが工夫を凝らしたプレゼンテーションを行ってくれました。

日本科学未来館での展示紹介プレゼンテーション

最後に、修了証の授与を行い、それぞれの生徒がこの研修で学んだことや将来の夢についてスピーチを行い、すべてのプログラムが終了しました。韓国の生徒達は成田空港から釜山への帰路につきました。日本の生徒達と深い友情を育んだ韓国の生徒達が、この後、お互いに協力しながら人類の未来に貢献してくれる科学者、技術者へと成長してくれることを願っています。

プログラム実施にあたり多くの皆さまからご指導、ご支援を賜りましたことに、心より感謝申し上げます。