2014年度活動レポート(一般公募コース)第209号
モンゴル高専の学生たちがものづくりや日本の文化を体験 その3
サレジオ工業高等専門学校
最終日の1月19日は、サレジオ高専での職員会議にモンゴル高専の学生と教職員が参加しました。職員会議では、モンゴル高専の学生・教職員の紹介に続き、サレジオ高専の小島知博校長からの挨拶があり、そして最後にモンゴル高専学生10名へさくらサイエンスプログラムからの「修了書」を手渡しました。以上で1月12日から19日までの7泊8日の全日程を無事に終えることが出来ました。
今回の国際交流のまとめとして
今回の国際交流では、次の3つの日本の優れた科学技術に関連する企画を織り込みました。
1.日本独自の高専教育としての特徴である、ものつくりを通しての学生の教育の体験
2.先端技術を支える町工場にて技術者の裾野の広さを知る体験ツアー
3.先端技術の広報の場としての科学未来館見学と科学コミュケーション手法の体験
本プログラムでは、上述の各種企画に加えて課題解決型学習として、2国間学生との協業であるポスターセッションや、Web会議を活用したシンポジウムを展開することで、先端的工学教育で注目される「多様性:Diversity」(人種や意見、様式などに関してさまざまな価値を持つものが混在すること)への深い理解を目指すことで、科学技術への関心を向上させることを第一目的としました。
帰国後:モンゴル高専側からの連絡
モンゴル高専では、2月4日(水)にサレジオ高専との国際交流に関する報告会を実施しました.報告会では、今回の国際交流に参加した学生からの報告後、モンゴル高専在校生との間で質疑応答がありました。在校生の「さくらサイエンスプログラム」によるサレジオ高専との国際交流に対する興味や関心は高く、多くの質問がありました。また、今回の国際交流に参加したモンゴル高専の学生10名にとっても、今回のプログラムは、大きな刺激と共により高い目標が出来て、勉学に対する励みとなっています。
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本プログラム終了後のアンケート調査では、「再度の訪日を希望しますか」の質問に、モンゴル高専の参加学生10名全員が【強く思う】と答え、「どのような形で再来日したいか」との質問に【留学生】と答えています。その理由としては、
・ 日本に行って多くの科学技術を学び作りたいものがある.
・ 学生として日本へ行けば多くのことが学べる.
・ 日本人学生と接し、話し合い、一緒にものを作りたい.
・ 日本に留学して、自分の知識を深めたい.
など異文化に接して刺激を受け、科学技術と共に多くの知識を身につけたいとの意見が占めました。
上記のモンゴル高専側からの連絡と共に、学生アンケートからも本プログラムの第一目的であった「多様性への深い理解を目指すことで、科学技術への関心を向上させること」は、達成できたかと考えます。
また、サレジオ高専側にとっても本プログラムは、日本人学生を各種企画へ支援学生として配置することで、将来エンジニアとして求められる国際的知見や異文化適応能力の重要性を認識する機会と考えています。サレジオ高専では、今後ともモンゴル高専と連携し、グローバル人材育成のためも本プログラムを契機として2校間の国際交流を継続する予定です。
最後に、このような素晴らしい感動をもたらした国際交流事業の機会を与えてくださった科学技術振興機構の関係する皆様に感謝申しあげます。