2014年度 活動レポート 第196号:熊本大学大学院自然科学研究科

2014年度活動レポート(一般公募コース)第196号

中国、フィリピンからの若手教員、大学院生らと学術交流

熊本大学大学院自然科学研究科物質生命化学専攻

10月15日(水)~10月24日(金)の期間、中国の吉林大学より4名、四川大学より2名、フィリピンのデラサール大学より5名の合計11名(教員2名、学生9名)をお迎えして、本プログラムを実施しました。

本プログラムでは、熊本大学、四川大学、デラサール大学の教員および熊本大学の若手研究員による先端科学講義や学生、若手研究者による研究紹介、グループディスカッションに加え、学外活動として地域の民間企業(工場等)、公的研究機関への訪問や熊本の歴史、自然、文化の体験をしていただくようにしました。熊本大学大学院自然科学研究科(物質生命化学専攻)における国際交流活動の様子をご紹介します。

先端科学講義では、本学の高藤誠准教授、Quitain Almand助教に先端研究について講義を行っていただくとともに、ドイツのWurzburg大学から来日中のAnke Krueger教授にご講演いただきました。また、四川大学のJianshu Li教授、デラサール大学の Michael Mananghaya准教授、吉林大学の大学院生に各大学における研究を紹介していただきました。

先端研究について講義するデラサール大学Mananghaya准教授(左)、熊本大学Almand助教(右)

先端研究について四川大学Li教授(左)と熊本大学Alam博士(右)


吉林大学大学院生による研究発表

また、熊本大学からは、神徳啓邦博士研究員ならびにMd. A. Alam博士研究員(バングラデシュ)、また本学に短期滞在中のYiin Chung Loong博士学生(マレーシア)、Wachtler Stefan博士学生(ドイツ)にも研究プレゼンテーションも行ってもらいました。熊本大学の大学院生、学部生も多数参加した講演会となり、各大学における先端分野の研究を知る機会となりました

熊本大学には、歴史建造物である五高記念館や工学部資料館があります。大学や国際化への取り組みについて紹介するとともに、これらの施設の見学も行っていただきました。過去から現在に至る熊本大学の歴史にも触れ、より一層、熊本大学への関心が高まったようです。

熊本県内の民間企業や公的研究機関の見学も行いました。熊本県産業技術センターを訪問し、最先端の術や分析機器の見学を行うとともに、熊本地域で進められているJSTの地域イノベーションプログラムについても説明を受けました。
また、医薬系メーカー、化学系メーカー、食品系メーカーを訪問しました。中国語、英語のできる本学の学生も同行し、熊本地域の民間企業や地域が取り組んでいる有機薄膜分野における最先端の取り組みについて、多くのことを学んでいただけたようです。

熊本県産業技術センターにおいて先端分析機器見学

興人フィルム&ケミカルズ株式会社のエントランスにて


本プログラムでは、本学の学生と招聘した研究者、大学院生を交え、英語でのショートプレゼンやグループディスカッションも行いました。研究交流、学術交流の良い機会となり、双方の若手研究者、学生にとって刺激になったのではないかと思います。一部の日本人学生にとっては、英語でのコミュニケーションということもあり苦戦したとは思いますが、同世代ということもあり、和やかな雰囲気でディスカッションを行うことができました。

グループディスカッションの様子

週末には、水前寺成趣園、阿蘇・菊池エリア、熊本城の観光を行いました。熊本市内に限らず、広範囲にわたり移動したため、かなりハードなスケジュールだったにも関わらず、終始笑顔が絶えず、熊本の自然や文化を楽しみながら学んでいる様子でした。熊本城では、熊本市のボランティアの方に依頼し、英語での案内をしていただきました。同行していた日本人学生も、改めて熊本城の歴史を学ぶ機会となり、非常に良い体験となったと思います。

阿蘇中岳を背景に

菊池渓谷でのエクスカーション


また、八代市で開催された花火師競技大会にも出かけ、寒空の中、夜遅くまで花火鑑賞をしました。日本の文化・自然に触れる体験は非常に興味深かったようです。日本の文化や熊本の歴史、自然に興味と関心を持っていただけたことを嬉しく思いました。

八代花火師競技大会会場にて

フェアウェルパーティーは熊本城近くの和食レストランで行いました。熊本地方の郷土料理でもある馬刺しやからし蓮根も食していただく機会となり、和食の美しさや美味しさを堪能していただけたのではないかと思います。

フェアウェルパーティー

本プログラムを実施するにあたり、ご協力いただきました本学の教員、事務職員の皆様ならびにプログラム成功にもっとも貢献していただいた本学の大学院生に感謝いたします。また、多大なご支援をいただきました科学技術振興機構のさくらサイエンスプログラムに深く感謝いたします。