2014年度 活動レポート 第189号:電気通信大学(1)

2014年度活動レポート(一般公募コース)第189号

ASEAN4か国6大学の学生が低炭素社会に向けた我が国の先端科学技術を研修 その1

電気通信大学インターンシップ推進室特任教授 高橋謙三

さくらサイエンス交流事業の一環として、ASEAN4か国6大学の選抜学生を2014年11月16日から21日までの5泊6日で招聘し、将来の低炭素社会に向けた我が国の先端科学技術を研修して頂きました。

今回招聘の対象とした大学は、タイのモンクット王工科大学ラカバン校(KMITL)および泰日工業大学(TNI)、ベトナムの国立科学技術大学(VNU-UET)、マレーシアのマルチメディア大学(MMU)および国立サラワク大学(UNIMAS)、インドネシアのバンドン工業大学(ITB)です。
各大学はASEAN諸国の中でも科学技術の教育・研究に熱心であり、我が国との交流を予て希望していました。学生の選抜では、各大学ともさくらサイエンス交流事業への関心が高く、選ばれることへの期待感があり、応募者多数の中から厳しい成績判定・面接の結果選び抜かれた学生に対し、改めて電気通信大学との間でSkypeによる国際インタビューを行い、最終的に10名の学生を選抜しました。
各学生の成績はCGPA2.6以上程度で、いずれもやる気があり、礼儀をわきまえていました。

国内での日程は以下の通りです。

1日目:
成田到着、合宿先の八王子セミナーハウスへ
2日目:
電気通信大学来訪
3日目:
東芝電力・社会システム技術開発センター(府中市)と東芝未来科学館(川崎市)を見学
4日目:
SPring-8(播磨科学公園都市)を見学
5日目:
産業技術総合研究所〈つくば市〉とTEPIA先端技術館(港区北青山)を見学
6日目:
合宿先で我が国の留学制度を紹介、最後に研修を総括し、帰国の途へ

以下3回に分けて、報告します。

1日目には、到着時刻の毎日の変更も見込み、各国からほぼ同じ時間帯に成田空港へ到着できるよう予め便を選択していたので、本学教員と学生若干名で迎え、全員無事集合し、都内へ移動することができました。
合宿先の八王子セミナーハウスへ向かう間の列車内や都内各地は学生交流の場となり、到着直後は皆張りつめた様子でしたが、相互コミュニケーションにより和やかな雰囲気となりました。合宿先ではセミナールームにてオリエンテーションを実施し、翌日からの研修に備えました。

成田到着合宿先へ移動中に浅草駅周辺でスカイツリーをバックに記念撮影

合宿先の八王子セミナーハウスでオリエンテーション


2日目には電気通信大学へ来訪、学長を表敬し懇談、我が国の代表的な科学技術の研究例として、先端レーザ科学、先端ワイヤレス通信、燃料電池に照準を当て、各々主任教授による講義を受講、関連研究室での実験状況を見学しました。また無線通信機器やコンピュータなど本学の教育研究に関連する歴史的な情報通信機器や関連資料を収集・保存・展示している本学独自のコミュニケーショミュージアムを見学しました。

電気通信大学を訪問、正門前に集合

学長表敬・意見交換


米田教授による先端レーザ科学の講義を受講し、研究室見学

山尾教授による先端ワイヤレス通信の講義を受講し、研究室見学


山尾研究室に在籍のベトナム人留学生による次世代車間通信に関する研究発表を聴講

岩澤特任教授によるBL36XU新ビームラインと燃料電池の講義を受講し、研究室を見学


大学幹部や留学生と意見交換

引き続き、本学から今年度ASEAN各国へ派遣された海外インターンシップ研修生と意見交換の場を持ち、親交を深めました。今回の招聘学生の中には海外の派遣先機関でインターンシップ研修を支援してくれた者も偶然含まれていて、本学学生との再会を喜び、招聘を通じて一層親交を深めていました。

ASEANでインターンシップを経験した電気通信大学の学生と交流