2014年度活動レポート(一般公募コース)第153号
ウランバートル市の環境改善に関する共同研究を推進
北九州市立大学 国際環境工学部 松本 亨
さくらサイエンスプログラム交流事業により、2014年11月10日~22日の日程でモンゴルの2大学(Mongolian University of Science and Technology、Mongolian University of Life Sciences)から6人の学生が来日しました。
本学部とモンゴル2大学とは、3年前より、首都ウランバートル市の大気汚染と廃棄物問題を対象に、現地調査を実施することで最新データを入手し、環境対策の効率性評価に関する共同研究を進めています。今回の交流事業により、北九州市立大学におけるディスカッションだけでなく、国内外より高い評価を得ている北九州市の環境対策を肌で感じてもらうことで、共同研究を遂行する上で重要なイメージの共有を図ることを目指しました。
滞在期間の前半は、北九州市環境局において、大気汚染対策や環境アセスメント制度についてレクチャーを受け、北九州市環境科学研究所では大気汚染や排水の観測技術・体制ついて視察を行いました。また、市内の廃棄物の収集運搬・処理業者、環境コンサルタント企業の視察、環境学習関連施設(環境ミュージアム、水環境館)、資源リサイクル事業の集積地である北九州エコタウンの見学を行いました。
市内の廃棄物収集運搬・処理事業者(株式会社西原商事)のリサイクル工場を視察
北九州エコタウンを見学
蛍光管、自動車リサイクル、廃木材・廃プラ、家電等のリサイクル工場を見学しました。
休日には、大相撲九州場所の観戦を楽しみました。後半には、当方からの研究紹介とともに、モンゴルの学生による研究の進捗報告を行い、今後の共同研究の進め方等について議論しました。
研修最終日、北九州市立大学国際環境工学部ひびきのキャンパスにおいて、「さくらサイエンスプログラム修了証授与式」が行われました。学生達はモンゴルの民族衣装に身を包み、気持ちを引き締めて授与式に臨んでいました。
13日間の滞在期間でしたが、北九州市の高い環境対策や研究水準を体感できたことは、帰国後の彼らに人生に大きな足跡を残したものと思います。また、本学との共同研究においても、今後大きな成果に繋がることを期待しています。
最後に、交流事業の機会を与えて頂いたJSTの皆様、見学先の方々に深く感謝申し上げます。