筑波大学では、2024年10月7日(月)~25日(金)の19日間、インドネシア、ガーナ、ベトナムから計9名(うち1名は自己資金)の大学生、大学院生を招へいし「サマーリサーチプログラム Plus in 筑波大学2024~若手人材の発掘と育成・共同研究の促進の深化~」を実施しました。このプログラムは、国際共同研究の促進と若手人材の発掘・育成を目的として実施されており、これまでも多くの成果を上げています。今回招へいした学生は、事前のオンラインによるサマーリサーチプログラムに参加した250名の中から面接を通して選ばれた優秀な学生ばかりです。
取材に伺った10月18日(金)、ちょうど12時からは昼食を食べながらのランチョンセミナーが開催されていました。メイヤーズ・トーマス・ディビット助教(医学医療系)による“Three Steps to Perfect Presentations”と題した特別講義では、プレゼンテーションをする際の秘訣を、講義のタイトル通り完璧なプレゼンテーションで紹介してくれました。「退屈な授業で居眠りした人はいますか?」という質問に、正直に手を挙げる学生がチラホラ。会場から笑いが洩れました。ディビット助教はプレゼンテーションの流れを、1 準備(Preparation)、2 練習(Practice)、3 パフォーマンス(Performance)の3つのステップに分けて説明。「良い準備は良いパフォーマンスに繋がる」という話は、大変説得力がありました。学生たちは、最終日に共同研究の成果を全員の前で発表するとあって、お昼を食べる時間も惜しんでメモを取っていました。「一枚のスライドには何枚の写真を載せれば良いでしょう?」「聴衆に、よりアピールするための秘訣はありますか?」等、たくさんの質問が出ました。
ランチョンセミナーの後は、学生が配属されている柳沢正史教授(国際統合睡眠医科学研究機構)研究室:睡眠の分子メカニズム、松坂賢教授(医学医療系)研究室:脂質生物学と代謝、ホー・キョン准教授(医学医療系)研究室:分子寄生虫学の3つの研究室を見学し、指導教官のもと、実験に集中している学生にインタビューしました。「これまで解剖学や生理学を学んできましたが、実際に実験したことはありません。筑波大学には、豊富な実験機械があり、分からないことは教官が丁寧に指導してくれてありがたいです」、「今回の招へいは、私の将来にとってまたとないチャンスです」と学生から嬉しい感想を聞くことができました。参加研究室は、事前に教官と学生が数回の面接を経てマッチングしたとあり、なかには教官と一緒にお寿司を食べに行ったという学生もいて、すっかり打ち解けた様子でした。
「招へいが終わって帰国しても、ぜひまた筑波大学に戻ってきたい」という学生たちの声を聞き、充実したプログラムが実施されていることを確信しました。このプログラムを通して得られた研究手法や共同研究の成果、また日本での生活経験は、学生たちの将来に大きな影響を与えるとともに、母国での医療・医学の発展に貢献することでしょう。