オンライン高校生交流プログラム
さくらサイエンス・ハイスクールプログラム(SSHP)では、2020年度から2022年度の間、従来のハイスクールプログラムで参加者に最も支持されている「日本の高校生との交流体験」をオンラインで実施いたしました(計7回)。
2022年度に実施したプログラム
実施日 | 参加校(日本) | 参加 人数 |
参加校(海外) | 参加 人数 |
|
---|---|---|---|---|---|
第6回 | 2022年9月10日 | 岡山県立岡山一宮高等学校 | 15人 | High School for Gifted Students, Hanoi National University of Education(ベトナム) | 15人 |
2022年9月21日 | |||||
第7回 | 2023年1月27日 | 宮城県仙台第一高等学校 | 15人 | Jawahar Navodaya Vidyalaya, Bangalore Urban District(インド) | 15人 |
2023年2月1日 |
2022年度は、「オンライン高校生交流プログラム」を2回実施しました。第6回(22年9月)、第7回(23年1、2月)も第4、5回と同様、日・海外両校の生徒が一緒のグループに分かれ、SDGsに関連した発表や意見交換を通じたオンラインでの交流を実施しました(言語は英語)。プログラムは二日制で、各回とも一日目に6グループに分かれ、自己紹介・自国紹介の後、「SDGsと私の国」、「SDGsと私」に関する数分間の発表を行い、お互いの共通点・相違点を議論しました。二日目には各グループで「2030年の自分」を一人ずつ披露した後、一日目の発表をベースに日・海外両校の生徒が協働で一つの発表の形にまとめあげ、「私たちが創る未来」として各グループが発表を行いました。
SDGsのゴールについて、各回とも事前に参加校が選ぶ等(第6回は、6.水、13.気候変動、16.平和。第7回は、2.飢餓、5.ジェンダー、7.エネルギー)、高校生の主体的な活動が見受けられ、また一日目・二日目とも同じ顔ぶれのグループだったこともあり、二日目冒頭にはかなり打ち解けた雰囲気のグループが目立ち、プログラム終了後別れを惜しむ高校生たちも居ました。
事後アンケートでは参加高校生から、SDGsや地球規模の課題に対する認識を深める契機となったこと、相手国との共通点・相違点に気づきを得たこと、ひいては「同世代と英語で交流する貴重な機会だった」や「英語を使って共同作業を完成させ感激した」等、異文化交流の魅力に触れられたという感想が寄せられました。
なお、第6回が「日・ベトナム外交樹立50周年」事業に、第7回が外務省2022年日本・南西アジア交流年周年事業にそれぞれ認定されました。
2021年度に実施したプログラム
実施日 | 参加校(日本) | 参加 人数 |
参加校(海外) | 参加 人数 |
|
---|---|---|---|---|---|
第3回 | 2021年10月15日 | 愛知県立明和高等学校 | 18人 | Beijing 101 Middle School(中国) | 17人 |
第4回 | 2021年12月16日 | 栄光学園高等学校 | 15人 | SMK Lembah Bidong(マレーシア) | 17人 |
2021年12月22日 | |||||
第5回 | 2022年1月27日 | 立命館高等学校 | 15人 | SMK Negeri 70 Jakarta(インドネシア) | 15人 |
2022年2月1日 | 13人 |
2021年10月に第3回プログラムを実施しました。2020年度のプログラムと同様に、日本科学未来館が開発した“SDGsワークショップ「気候変動から世界を守れ!」”を活用し、日本の高校生と海外の高校生による双方向の「オンライン高校生ワークショップ」を英語で実施しました。SDGsの目標の一つである「気候変動に具体的な対策を」をテーマにしたボードゲームベースで、生徒はゲーム感覚で楽しみながら、母国語でも難しい内容を英語で議論し、他の生徒を説得しながら案を絞って結論を導き出すことの難しさも体感していました。
2021年12月~2022年2月には、これまでの双方向ワークショップ形式のプログラムから、発表、質問、意見交換等の交流に重点を置いた内容の「オンライン高校生交流プログラム」を、2日間にわたり2回実施しました。 1日目は、両国の高校生各人が自己紹介、自国紹介をし、「SDGsと自分の国」として環境問題やSDGsの内の3つのゴール (4. 教育の質 、5. ジェンダー平等、13. 気候変動)の観点から、自国が持つ社会課題について考え、自国と相手国との違いや共通点を見つけ、双方が発表しました。
2日目は、「SDGsと私」として、SDGsから関心あるゴールを選び、自身の興味や解決したい社会課題をグループのメンバーに伝えました。また、2030年の自分を想像し、8~9年後のありたい世界をグループメンバーで表現しました。
最後に「私たちが創る未来」として、メンバーの想いがコラボレーションしたより良い世界について他グループにプレゼンし、ありたい自分や未来に向けての一人一人の行動を発信しました。 両国の高校生がお互いに協力して主体的に議事を進行し、大変活発に意見交換を行えたのは大きな成果でした。 参加者から、「両国の社会問題について知るいい機会になり、海外にも同じ問題を考えている同世代がいて刺激になりました。」などの感想が寄せられました。
2020年度に実施したプログラム
実施日 | 参加校(日本) | 参加 人数 |
参加校(海外) | 参加 人数 |
||
---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | 2020年12月22日 | 午前 | 市川学園市川高等学校 | 14人 | Princess Chulabhorn Science High School Chonburi(タイ) | 15人 |
午後 | 13人 | 14人 | ||||
第2回 | 2021年3月15日 | 午前 | 渋谷教育学園渋谷高等学校 | 15人 | Nanyang Girls' High School(シンガポール) | 15人 |
午後 | 15人 | NUS High School of Mathematics and Science (シンガポール) | 20人 |
2020年度は、新たな取り組みの一つとして、海外の高校生と日本の高校生による双方向の「オンライン高校生ワークショップ」を2回実施しました。 日本科学未来館が開発したSDGsワークショップ「気候変動から世界を守れ!」を教材として使用し、オンラインを通じたボードゲームベースのワークショップを英語で実施しました。未来館の科学コミュニケーターが司会進行を行いました。
同教材は、SDGsが掲げる目標の背後にある数多くの課題を自分のこととしてとらえ、SDGs達成に向けた活動に対してリーダーシップを発揮して取り組んでいく人材を育てることを目標に作られました。多くの問題は当事国一国で解決できるものではなく国際協力が不可欠であるということを、体験的に学べる内容となっています。
参加した高校生はそれぞれが仮想の国のリーダーとして、気候変動から国を守るために、科学者が示した情報や自国の経済事情などを踏まえて、国の方針を決めていきました。また、国内での意見の相違に触れたり、事情の異なる他国と議論したりすることで、課題解決における対話の重要性を学びました。 プログラム終了後、「SDGsなどについて深く考えるいい機会となりました。また、今まで勉強を重ねてきた英語を実践形式で大いに活用でき貴重な体験ができました。この経験を今後に生かしていきたいです。」と前向きなコメントを聞くことができました。