メンバーズ・メッセージ

FY 2025
  • Kumar, Amit
    所属 :
    Mentor, Prerana Program, Ministry of Education, India
    出身国・地域 :
    インド
    名前 :
    Kumar, Amit

<2024年度さくらサイエンスプログラムでの体験>
さくらサイエンスプログラム(SSP)は、科学的発見と文化体験を融合させた素晴らしい研修でした。インド第4グループの引率者として私は19名の才能ある学生たちを引率し、2024年10月20日から26日までの一週間、日本にて学術的な卓越性と豊かな伝統を探求する機会に恵まれました。

<出発前オリエンテーション>
私たちの旅は、教育省によるニューデリーでの温かい歓迎会から始まりました。続いて、JST剱持由紀夫氏(JST)ならびにインド政府教育省の主だった関係者による、有意義なオリエンテーションが行われました。オリエンテーションでは、プログラムの旅程と文化的な洞察について包括的な概要が示され、事前情報が共有されました。綿密な準備のおかげで、私たちの「冒険」はスムーズにスタートしました。

<日本での温かいおもてなし>
羽田空港に到着すると、JST側プログラムコーディネーターの方々に温かく迎えていただきました。温かいおもてなしのおかげで、見知らぬ土地でも学生と指導教員の双方がまんべんなく支えていただける環境が生まれました。朝はウォーキングとヨガの時間で始まり、グループの中で仲間意識やマインドフルネスが育まれました。こうしたひとときを通して、私たちは互いに繋がり、豊かな経験に向けて心の準備をすることができました。

<学術探究>
東京大学、海洋研究開発機構(JAMSTEC)、筑波大学といった日本を代表する機関や大学への訪問は、私たちにとって大きな刺激となりました。東京大学で、学生たちはノーベル賞を受賞した研究に感銘を受け、人工知能や持続可能性に関する最先端のイノベーションに触れました。ノーベル賞にちなんで名づけられた小柴ホールを訪れたことで、学生たちは学問およびその後のキャリアにおいて卓越性を追求する意欲を掻き立てられたようでした。 JAMSTECの深海探査技術とマイクロプラスチック研究は、海洋保全に関する有意義な議論を巻き起こしました。学生たちは、潜水調査船「しんかい6500」が謎を解明する役割に強い関心を示していました。さらに、顕微鏡でマイクロプラスチックを観察する実体験を通して、環境課題への理解を深め、持続可能な取り組みの必要性を再認識しました。 筑波大学では、高齢化が進む日本でQOL(生活の質)向上のため設計されたCYBERNICS技術について学びました。ロボット外骨格や高度な健康モニタリングシステムといった革新的な技術は、社会課題の解決におけるテクノロジーの力を示しました。また、計算科学の新境地を切り開き、気候モデリングやビッグデータ分析への応用を可能にしたCYGNUSスーパーコンピュータの強靭な性能を目の当たりにしました。

<人的交流と文化交流>
このプログラムの文化的側面も同様に充実したものでした。学生たちは、創造性、チームワーク、異文化コミュニケーションを育む活動を通して、同時期にSSPに参加した各国学生と一致協力しました。 NASAをテーマにしたクイズや、記念品の交換など、インタラクティブなセッションを通して、皆が相互理解や友情の大切さを実感していました。また、浅草寺などの名所への訪問を通して、日本の文化面・精神面の遺産に対し深い感慨の念が生まれ、共存や尊重といった価値観を養いました。日本の中学生との交流では、共にドローンコーディングを行い、チームワークやイノベーションを実体験し、思い出深い時間を過ごしました。これらの活動は、テクノロジーが文化間の隔たりを埋め、国際協力を促進する手法を示してくれました。

<テクノロジーの驚異と持続可能性>
TEPIA先端技術館と未来館を見学することで、生徒たちは地球規模の課題に取り組む未来のテクノロジーに触れることができました。ロボットシステムのコーディング、宇宙探査に関わるイノベーションの観察、SDGs 2030の目標に沿った持続可能なテクノロジーに対する取り組みなどがハイライトとなりました。これらの体験は、持続可能な未来を創造する上でイノベーションがいかに重要であるかを強調し、生徒たちは地球規模の課題を前に各自の役割について考えるようになりました。

<SSPの主な学び>
SSPは学問の厳しさと文化交流を総合的に体現するプログラムでした。時間厳守、衛生、そして多様性の尊重といった価値観を学生たちに植え付けました。整然と列を作って並ぶ、パーソナルスペースを尊重するといった規律ある日本の慣習は参加者全員の心に深く刻まれたでしょう。こうした文化的体験を通して参加学生は、結束力のあるコミュニティを築く上で、調和と相互尊重がいかに重要であるかという気付きを得たようです。

このプログラムは、協働、革新、そして文化交流を重視しており、参加者はグローバルな視点から卓越性を追求するよう促されました。また、グローバルな課題に対する解決策を生み出そうという責任感を育み、学生たちが学業面だけでなく個人的な活動においても自発的に行動する意欲を育みました。

<結論>
SSPは、学問的成長や相互理解を育む、変革的な経験となりました。このプログラムは、私自身の教育活動に体験学習やグローバルな視点を取り入れるきっかけとなりました。この忘れがたい機会を与えてくださったインド教育省、科学技術振興機構(JST)、そしてすべてのパートナー機関に深く感謝いたします。このプログラムは、学生と教育者にとって、批判的思考力、創造性、そして異文化理解といった、21世紀を生き抜くために不可欠なスキル向上の指針となるでしょう。 私はSSPを学生だけでなく教育者の皆様にも強くお薦めいたします。このような取り組みは、専門的・個人的な成長を促すだけでなく、団結・革新・相互的尊重という世界共通の価値観を養うことにもつながります。