活動レポート

2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第049号 (オンライン)

数理分野における科学計算の最先端研究の研修

新潟大学理学部劉研究室からの報告

新潟大学理学部劉研究室では,JSTのさくらサイエンスプログラム事業により 2021年2月15日〜2月22日までの間に、中国科学技術大学、中国大学院大学、台湾国立成功大学などの大学の大学生、大学院生、研究者の計25名に対してオンライン交流活動を行いました。

今回のプログラムは「Lecture on verified computing」というテーマで、早稲田大学の田中一成講師,芝浦工業大学の尾崎克久教授, 明星大学の山中脩也准教授,九州大学/早稲田大学の中尾充宏名誉教授らをお招きして区間演算、線形システム,偏微分方程式などに関わる精度保証付き数値計算の基本知識と当該分野の最先端の研究成果を紹介しました。

今回のスケジュールの概要は以下の通りです。

15日(1日) オリエンテーション
理学部長前野貢教授と国際交流担当のM.Satish-Kumar教授によるご挨拶
田中講師による精度保証付き数値計算入門講義と演習
16日(午後) 尾崎教授によるエラーフリー変換を用いた数値計算法の講義と演習
17日(1日) 劉准教授による偏微分方程式の数値計算法と厳密な誤差評価の講義と演習
18日(午後) 山中准教授による数値積分に対する厳密計算法の講義と演習
19日(午後) 中尾名誉教授による講演「偏微分問題の精度保証付き数値計算と未解決問題への挑戦」
22日(午前) 参加者による成果発表会

精度保証付き数値計算は計算機援用証明においては重要な道具となります。しかし、中国及び台湾では精度保証付き数値計算に従事している研究者は少ないという現状があるようです。今回の一連の入門講義や講演会を通して中国及び台湾の学生たちに精度保証付き数値計算を知ってもらうことで、将来的には多くの若手研究者が日本に来て、日本の研究者との共同研究を行い、新しい研究成果に繋がると信じています。実際に、活動後に実施したアンケート調査には、参加者から「精度保証付き数値計算の新しい手法の新規性と有用性を感じ、今後の研究で活用したい」という感想が寄せられました。また、本交流の成績優秀者を選抜して2021年度のさくらサイエンスプログラムの活動で日本に招聘して当面の交流を行う予定です。

今回の研究交流によって、計算数学分野における学生の研究交流が行われました。これを機会に、さらなる交流や研究の発展に期待します。最後にこの場を借りて本事業にご助力頂きましたさくらサイエンスプログラムならびに関係者の皆様に感謝申し上げます。

オンライン交流の様子
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