2020年度 活動レポート 第40号:大阪市立大学

2020年度活動レポート(一般公募プログラム)第040号 (オンライン)

オンライン国際サイエンスフェアによる高校生の多国間科学交流

大阪市立大学からの報告

これまでに実施した、さくらサイエンスプログラムの送出し機関であった、シンガポールのホァーチョンインスティチューション、および台湾の国立台湾科学教育センターが主催するオンライン国際サイエンスフェアに高校のチームが参加しました。2020年1月に開催されたシンガポールでの International Science Youth Forum (ISYF) には、愛知県立一宮高等学校(発表題目:無電解銅めっきの研究)が参加し、同年2月に開催された台湾での Taiwan International Science Fair (TISF)には宮城県仙台第三高等学校(発表題目:Dependence of Alloy Composition in Color Change of Brass Foil by Oxide Thin Layer Formation)と福島成蹊高等学校(発表題目:Considering Fukushima's contaminated water treatment system using algae ~ To protect the oceans from radioactive emissions)が参加しました。オンラインで研究発表会を行い、集団活動や互いの研究発表を通して多くの国から参加した高校生と交流を深めることができました。

愛知県率一宮高校からの参加者の感想

チームプロジェクトでは参加者が15人ずつのグループに分かれて、与えられた課題について話し合い、解決策を1つのビデオにまとめて発表しました。今年のテーマは環境問題で、私のグループでは水質汚濁について話し合いました。同じグループの人たちがたくさん意見を出している中、私は英語の会話についていくだけでも大変で、なかなか自分の意見を出すことができませんでした。また、他の参加者は科学に関する知識が豊富で、動画の編集技術もとても高く圧倒されてしまいました。しかし、ゆっくり話してくれたり、分かりやすく説明してくれたりと優しく接してくれたので会話に参加することができました。4日間という短い期間で課題の解決策をまとめて発表するのは大変でしたが、通常の英語の授業では体験できない密な交流を通し、グループ全員の仲を深めることもでき、非常に貴重な体験が出来ました。

宮城県立仙台第三高校からの参加者の感想

TISFでは3等に入賞することができました。受賞の発表を聞いた後のことはあまり覚えていません。先生と一緒に6人で抱き合って大喜びしました。校長先生もやってきて、喜びを分かち合いました。この時の感動は、私たちの一生の思い出になるでしょう。

私たちがこのような素晴らしい経験ができたのは、顧問の先生をはじめとした学校の先生方、東北大学の教授や留学生の方々、本校自然科学部化学班OBなど、多くの方々のご協力のおかげです。本当にありがとうございました!

福島成蹊高校からの参加者の感想

今回、オンラインという形ではありましたが、TISF2021 に参加しできたことはとても良い経験になりました。先輩方から約1 0年間受け継ぐ藻類を活用して汚染水処理を目指す研究を世界に少しでも発信出来たのではないかと感じます。しかし、まだまだ福島の問題は残っているため、これからも研究に励み、研究を通して情報発信や問題解決に取り組んでいきたいと考えました。また、まだまだ自分の英語の聞き取る力、話す力が足りていないことを実感し、国際化が進むといわれている将来に向けても 大学進学後も英語の勉強に力を入れていきたいと思います。

プログラム実施中の様子(一宮高校)