2020年度活動レポート（一般公募プログラム）第015号 （オンライン）
日韓の先端医工学オンラインシンポジウム
和歌山県立医科大学・医学部からの報告
和歌山県立医科大学は、2018年度及び2019年度に、「科学技術聯合大学院大学＋慶熙大学（韓国）」と「科学技術聯合大学院大学＋忠南大学校＋韓国標準科学研究院（韓国）」を交流先として、「A.科学技術体験コース」の二つの交流事業を実施した。これら実施済みの案件のオンライン交流（フォローアップ支援）「日韓先端医工学オンラインシンポジウム」を2021年1月13日に実施した。
まず午前中は日本側のプレゼンテーションを行った。3名の教員と8名の3年生の医学生が下記の内容で行った。
(1)生薬資源の持続的利用に向けて-シャクヤクの根に関する統合的研究の事例報告：朱姝助教(富山大学、和歌山県立医科大学・薬学部赴任予定教員)
(2)ナス科植物におけるトロパンアルカロイドの空間的分布と代謝蓄積過程の解明：多中良栄講師
(3)和歌山県立医科大学の医学教育システム：改正恒康教授
(4)科学における3Dモデリングの重要性について：井上紗綾
(5)日本人健常者におけるC4遺伝子コピー数の検討：大川将明
(6)日本人の精神的な健康法について：岡亮太
(7)去勢抵抗性前立腺癌におけるアンドロゲン受容体の遺伝子解析：富士原有里
(8)樹状細胞の生物学的機能：張江伊水
(9)樹状細胞におけるSTING経路：田中日向子
(10)コレラ毒素の免疫賦活機能：林茉里
(11)コレラ毒素Bサブユニット)によるIL-1β産生誘導の新たな分子基盤：三並桃佳
午後は韓国側のプレゼンテーションである。2名の教員及び1名の国立研究機関の研究者。さらに5名の学生・大学院生・ポスドクがプレゼンを下記の様に実施した。
(12)Importance of mitochondria in cognition and Parkinson’s disease：Prof. Jun Young Heo(忠南大学校)
(13)Standardization and reference materials in clinical testing：Prof. Ji-Seon Jeong(科学技術聯合大学院大学校)
(14)Development of reference material for the diagnosis of carbohydrate metabolic disorders：Dr. Ha-Jeong Kwon(韓国標準科学研究院)
(15)Importance of Mitochondria in Endothelial Cells for Maintaining Blood-brain barrier：Dr. Min Joung Lee(忠南大学校)
(16)Neuroinflammation and UPRmt in kaolin induced hydrocephalus mouse model：Jiebo Zhu(忠南大学校)
(17)Determination of the Ca, Mg, and K in human plasma CRM by isotope dilution inductively-coupled plasma/mass spectrometry (ID ICP/MS)：Norliza Binti Baharom(科学技術聯合大学院大学校)
(18)Measurement comparability concerns in Laboratory medicine: Based on the Insulin assay case：Nordiana Rosli(科学技術聯合大学院大学校)
(19)Development of reference material for newborn screening：Sangji Woo(慶熙大学)。
日本側は特に学生にとっては、研究内容に関する英語での初めてのプレゼンテーションであったので、緊張感が感じられたが円滑に進める事ができた。教員の事前のチェックと、Google等の無料の発音矯正ソフトを駆使した成果と思われる。質問に関しては、相互にマスク等を着用しているため、対面と違い音声がこもりがちになるため聞き取りにくい面もあった。しかし教員のサポート等もあり、なんとか切り抜けることができた。韓国側も複数のプレゼンテーションの場所（忠南大学校・韓国標準科学研究院・科学技術聯合大学院大学校）からの配信であったが、円滑に実施する事ができた。今回はさくらサイエンスプログラムの支援のおかげで貴重な経験を積むことができた。
