活動レポート

2019年度活動レポート(一般公募コース)第393号

マレーシアのバイオマス廃棄物の熱水処理による新規プロセス開発をめざして

中央大学理工学部応用化学科
教授 船造 俊孝さんからの報告

 令和元年12月18日~24日にかけてマレーシア工科大学、化学プロセス工学科の3年生10名と講師1名を受け入れました。さくらサイエンスプランによるマレーシア工科大学からの受入は、平成30年度から3回目となります。

 マレーシアはパーム椰子油関連の産業が盛んですが、そのパーム椰子残渣や廃液処理が問題であり、その中で水熱を利用した処理が有力な方法として、マレーシアの大学で盛んに研究されています

 今回の招へいでは、これまでと同じく、マレーシア工科大の化学系の3年生に中央大学理工学部応用化学科3年生が行っているのと同じ学生実験のテーマを行ってもらうことと、受け入れ機関の研究室が行っている水熱加水分解反応を実際に行い、その有効性を理解してもらうことを目的としました。

<1日目>

 前日深夜にKuala Lumpurを立ち、成田空港に6:30 amに到着し、成田空港より電車で後楽園駅に向かいました。ちょうどラッシュアワーと重なり、大きなスーツケースを持っての移動のため、予定の電車には乗り遅れましたが、日本のラッシュアワーの凄さを身をもって体験しました。

 10:30頃中央大学後楽園キャンパスに到着し、オリエンテーションを行いました。保険、各種資料の配布、ハラル食品入手法、お祈りの場所、緊急時の連絡先等説明しました。

オリエンテーション

 午後は、船造の授業を日本人学生と一緒に受講しました。その後、TA学生と一緒にキャンパス周辺ツアー、PASMOカードのチャージ方法、地下鉄の乗車方法を習い、全員揃ってTAと一緒に宿泊先のホテルまで移動しました。

<2日目>

 船造による水熱加水分解についての講義、辻教授による天然ガス中の水銀についての講演を日本人学生と聴講し、午後は水熱加水分解装置および種々の分析機器の見学と説明を受けました。

実験室での装置説明
<3日目>

 午前はライオン千葉工場、午後は三井化学市原工場を見学。日本の大企業の実際の生産設備を見学でき、また、設備の詳細に説明いただき、大変感銘を受けたとのことでした。将来、日本の企業で働きたいとの希望が多数ありました。

ライオン千葉工場にて
<4 日目>

 学生実験 吸着実験の実施。中央大学理工学部応用化学科3年生が実施している学生実験の1テーマ(マイクロスケール装置によるシリカゲルによる水蒸気吸着実験)を4グループ(1グループ2,3名)に分けて行い、レポートを作成しました。

実験中
<5日目>

 水熱加水分解の実験を行い、レポートを作成しました。

<6日目>

 午前中は学生実験と水熱加水分解実験の報告会を行いました。午後はさくらサイエンスの修了証をひとりずつ理工学部長より授与され、その後、フェアウエルパーティーで、教職員やTAとの交流を図りました。マレーシアの学生は実験データの整理やレポート作成を通して日本の学生やスタッフともかなり親密になり、和気あいあいと非常に楽しいパーティーでした。

実験結果発表
<7日目>

 6:30にホテル前を出発し、成田空港に向かい、帰国の途につきました。

 過去2回のさくらサイエンスプランは、マレーシアでも連休となるChinese New Year の前後に実施していました。本年は1月末から新型コロナウイルスが世界的に蔓延していることは周知の事実ですが、今回は、令和元年中に実施したために、この影響は全くなく、混乱なく終了しました。

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