活動レポート

2019年度活動レポート(一般公募コース)第332号

最新の波動シミュレーション技術と水理実験で学ぶ津波防災

宮崎大学大学院農学工学総合研究科防災環境研究センター 教授 稲垣 仁根さん
宮崎大学工学部 教授 村上 啓介さん からの報告

 インドネシア国のブラウィジャヤ大学工学部の学生10名(大学院生4名、学部生6名)とリアウ大学工学部の学生5名(大学院生2名、学部生3名)を、2020年1月27日から2月2日までの7日間、「最新の波動シミュレーション技術と水理実験で学ぶ津波防災」と題した交流テーマで受入れました。本プログラムは、宮崎大学大学院農学工学総合研究科防災環境研究センターが中心となって実施するもので、日本における津波防災技術について、講義、数値計算、実験、および現場見学を通じて学ぶことを目的としました。津波による被害の軽減は、インドネシアにおいても重要な課題であり、本研修は参加した学生にとって有意義なものとなりました。

<1日目>

 羽田空港に予定通り到着しましたが、天候不順のため宮崎空港への着陸ができず羽田空港に引き返したため、翌日の早朝便で宮崎に移動することとしました。

<2日目>

 宮崎に到着後、午前中は大学に移動してプログラムオリエンテーションを行いました。午後から、日本の津波防災の現状や、数値シミュレーションの概要について講義を受けました。その後は、工学部内の研究施設の見学と留学生を交えた歓迎会に参加しました。

工学部内の研究施設の見学
<3日目>

 津波伝播に関する数理的な知識を学んだ後、数値シミュレーションで現象を再現する課題に取り組みました。学生は3つのグループに分かれ、各グループは異なる数値計算条件について計算を実施し、結果を整理する過程を学びました。学生の多くは、流体運動に関する数値シミュレーションに取り組むのは初めてということで、最初は戸惑いもあったようですが、意外と早く慣れてくれました。

津波シミュレーションに取り組む様子
<4日目>

 津波が伝播する現象と、数値シミュレーションの再現性を確認することを目的に水理実験を行いました。様々な波高の段波状の津波を水路内に発生させ、その伝播状況や伝播速度を計測しました。水理実験で津波を水路内に伝播させる実験は初めてということで、大変興味を持って取り組んでいました。

実験に取り組む様子
<5日目>

 南海トラフ地震津波対策として建設された津波避難施設を見学しました。津波避難タワーの見学では、構造や建設費について様々な質問が出ました。また、海岸保全事業が行われている宮崎海岸も訪問し、最新の海岸保全技術について説明を受けました。一連の現場視察の後、日本文化体験の一環として青島神社を訪問しました。

<6日目>

 プログラムの総括として、数値シミュレーション結果、水理実験結果、プログラムで体験した内容をパワーポイントに取りまとめ、3つのグループに分かれて発表しました。その後、プログラム修了式を開催し、宮崎大学国際連携センター長から修了証書が手渡されました。

学生によるプレゼンテーション
<7日目>

 前日中に宮崎から東京に移動し、昼前の便でインドネシアへ無事に帰国しました。

修了式にて

 宮崎大学では、ブラウィジャヤ大学とリアウ大学の両校との間で大学間協定を締結し、学生交流と学術交流に取り組んでいます。本プログラム研修を通じて、両大学との交流が強化なものになりました。また、参加した学生からは、今回の来日が非常に有意義であったとの感想を得ることができました。このような機会を与えて頂いた「さくらサイエンスプラン」に深く感謝いたします。

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