活動レポート

2019年度活動レポート(一般公募コース)第293号

インクジェット印刷技術と機能性ナノコンポジットインクを用いた低コスト免疫アッセイデバイスの開発

慶應義塾大学理工学部
教授 チッテリオ ダニエルさんからの報告

 さくらサイエンスプランの支援のもと、2019年11月4日〜11月22日の19日間、タイ・ウボンラーチャターニー大学より大学院生3名、教員1名を招き、慶應義塾大学理工学部にて共同研究プログラムを行いました。

 この活動は、慶應義塾大学とウボンラーチャターニー大学の分析化学研究グループが、ヘルスケア、農業および環境モニタリングにおけるポイントオブニーズアプリケーションに関する研究交流を行い、長期的な共同研究につなげることを目的としました。

 進め方としては、第1に一般的な研究知識交換として、ウボンラーチャターニー大学、慶應義塾大学の学生による自身の研究活動の紹介と、それぞれの大学教員による特別講義を行い、参加者が互いに個人的に知り合うと共に、それぞれの研究内容、技術的な専門知識の交換を行いました。また、その後の共同研究実験に必要な技術についての実験研修や、慶應大学理工学部のキャンパスツアーとして、研究室訪問や中央試験所において最新の実験施設、分析機器の見学を行いました。

 第2に、共同研究実験を行いました。それぞれの大学の持つ開発技術を用い、新たなイムノアッセイデバイスを作製し、性能分析と評価を行いました。実験作業と実験結果の発表はすべてチームで行われ、タイの学生1人と日本人学生が2〜3人がチームとなり共同で行いました。

 第3に、学生の自主的、創造的な思考の促進と、このプロジェクトを国際的な共同研究として進めることを目的として、「Design of a novel immunochromatography device for semiquantitative naked-eye signal readout」をテーマとして、グループワークを行い、共同研究実験で得た実験結果に基づいて、新たな研究提案を行いました。また、それについて、全員でディスカッションを行いました。

 今回、比較的長期間の滞在だったため、ディスカッションの時間を多く取り、また実際に共同で実験をすることができ、共同研究を今後進めていく上での課題や目標がより明確となり、有意義なものとなりました。また、タイの学生は何にでもとても熱心に取り組んでくれたため、日本の学生もとても刺激になったようでそれに応えるよう互いに協力して実験やディスカッション、プレゼンテーションを行なっていました。今後、共同での論文発表にも繋がる内容となるものでした。

 そのほか、週末には日本の文化に触れるためのプログラムを計画し、日本科学未来館で最新の科学技術を学んだり、浅草などを訪れ日本文化に触れるなど、学外での交流活動についてもとても喜んでもらえたようです。日本の学生もホストとしての意識を持って積極的にプログラムに参加し、英語でコミュニケーションをとり、タイの文化についても知ることができ、国際意識の向上につながりました。

 とても良い機会を与えていただき、ありがとうございました。

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