活動レポート

2019年度活動レポート(一般公募コース)第282号

ミャンマーの学生が光・熱制御に関する最先端半導体物性研究を体験

千葉大学大学院工学研究院
石谷 善博さんからの報告

 さくらサイエンスプランにより、ミャンマーのヤンゴン工科大学から9名、マンダレー工科大学から6名の学生(博士後期課程8名、修士課程2名、学部5名)とそれぞれの大学から1名の引率教員の計17名を2019年12月16日~21日の6日間にわたり招へいしました。

最終日学科会議室にて

 上記2大学では、JICA支援のプロジェクト「ミャンマー工学教育拡充プロジェクト」の中で日本側とミャンマー側の協力により半導体物性およびデバイスに関する研究が開始されています。本プラン実施担当者はこのプロジェクトに参加しており、ここ数年にわたって年2回程度現地を訪れて教員および学生の指導を行ってまいりました。その甲斐あってか現在この2大学の電子工学科では半導体関連の研究に興味を持つ学生が増えています。

 しかし、これまでは実験的研究環境が殆どなく、数値シミュレーションによる研究が主たる実施内容でした。この中で2020年12月に我が国の無償資金援助によりヤンゴン工科大学に研究センターが設置されました。半導体に関するデバイスプロセス装置や評価装置も本センターに導入されており、また今後立上げの予定のものもあります。これら装置群の具体的研究活動への応用方法を当研究室で体験・学習していただくことが本さくらサイエンスプランの目的の一つです。

 また、学生間の交流を含めてミャンマーと日本の学術および人的交流を発展させてゆくことを目的としています。既にヤンゴン工科大学の特別選抜による学部入学の学生が卒業後に留学生として本学博士前期課程に在籍しています。ミャンマーでは博士進学学生に占める女性の割合が高く、今回来日した学生全員が女性でした。

FTIR実習

 12日16日午前6時に成田空港到着であったため飛行機の中では仮眠程度で皆さんお疲れの様子ではありましたが、ガイダンスの後直ちに予定された課程を開始しました。石谷教授による窒化物半導体、フォノン、キャリアダイナミクスとこれらの分光計測に関する講義、森田准教授によるスピンダイナミクス制御と分光計測に関する講義がなされました。

光学評価の説明

 ラボツアーでは千葉大学共用機器センターもコースに入れさせていただき、桝飛雄真准教授には大変丁寧にご案内いただきました。ここでは、ヤンゴン工科大学のリサーチセンターにおける共用機器管理運営についても勉強させていただきました。研究室では、半導体表面の加工と金属蒸着といった加工プロセスや赤外分光を初めとする分光計測の実習を行いましたが、ミャンマーの学生および教員は多くのメモをとり、説明を行った日本側教員や学生と活発な議論を行いました。

分光測定実習

 18日に懇親会を行いましたが、今後の発展が期待される学生同士の連絡先交換などもなされており、当初心配された日本側学生の積極性については結果的に杞憂であり学生たちも本交流を楽しむことができたようです。

 19日に日本科学未来館見学を行い、宿泊ホテルまでの帰路ではショッピングを楽しんでいました。日本の化粧品は人気が高いようです。

 今回の招へいで来日した学生の数名は日本留学に強い興味を示しましていました。特に留学を希望する学生には継続的に情報提供などの支援をしてゆく予定です。

 本招へいには「さくらサイエンスプラン」および千葉大学の多くの方のお世話になりました。感謝申し上げます。

修了証授与
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