2019年度 活動レポート 第206号:九州工業大学

2019年度活動レポート(一般公募コース)第206号

日本-インド連携によるバイオセンシング技術イノベーションの促進

九州工業大学からの報告

2019年12月2日から12月8日までの7日間さくらサイエンス(A.科学技術体験コース)の援助を得てインドからの学生と教員を招きました。内訳は、インド工科大学グワハテイ2名、インド工科大学バラナシ2名、インド工科大学インドル2名、国立物理研究所2名、ラマン研究所1名、DDUゴラクプール大学2名であり、いずれもインドの著名な大学、研究機関です。

戸畑キャンパスと若松キャンパスの大学内ツアーに加え、両キャンパスでの化学系研究室のラボツアーを行いました。また、日本語の授業の受講も3時間以上行いました。これに加えこの期間に、さくらサイエンスプログラムによるタイの学生の招へいや、カナダから研修学生の訪問が重なったので、本学の学生を交えた応用化学の国際シンポジウムThe International University Exchange Symposium on Chemistry 2019を2日間に渡って行いました。

キャンパスのラボツアーの様子。本学の学生が説明しています。
The International University Exchange Symposium on Chemistry 2019の様子

本学の学生に加え、インド、タイ、カナダの学生達の研究発表会を行いました。また、カナダの教員からの講義も行いました。

更に、インドの学生達に本学の研究センターであるバイオマイクロセンシング技術研究センターが毎年行っているアジアシンポジウムThe 2nd Asian Symposium on Cutting-edge Biotechnology and Chemistry (2nd ASCBC)に一日参加してポスター発表を行ってもらいました。41件のポスター発表のうち4件の優秀ポスター賞を選定しましたが、そのうち1名がインドからの学生でした。

The 2nd Asian Symposium on Cutting-edge Biotechnology and Chemistry (2nd ASCBC)での
ポスター発表の様子

応用化学の国際シンポジウムの初日である12月3日夕方からのWelcome Partyでは、本学の学生とインド、タイ、カナダの学生達との交流が活発に行われました。

3日間にわたって実施された国際シンポジウムにおいては、学生の発表に対して本学に加えインド、タイ、カナダの学生達の活発な質疑応答が行われました。化学の分野でも太陽エネルギー貯蔵や燃料電池からバイオセンサ、天然物化学等多岐に渡った研究テーマでしたが、学生たちは、各自の専門と異なった分野であったにもかかわらず積極的に質問を行っていました。

インドの学生は全員ベジタリアンでした。生協のカレーでさえ牛肉が入っているので食事をどうすべきか困りましたが、学生よりCoCo一番屋のカレーにはお肉の入っていない野菜カレーが種類豊富であるとのことを聞いて、これを注文することにしました。インドの学生から日本のカレーは辛くないと言われないかと心配していましたが、逆に辛すぎると言われました。日本のカレーとインドのカレーは辛さの質が違うのかもしれません。

本学が位置している北九州地区は工業地帯であります。そこで工場見学も設定しました。シャボン玉せっけん、TOTOに加えいのちの旅博物館の見学を行いました。最新の設備や製品の安定製造などの技術や設備をみてインドの学生たちは驚いたようでありました。

いのちの旅博物館にて

7日間の短い期間でありましたが、盛り沢山のプログラムを行いました。インドの学生たちはこのハードスケジュールをこなすとともに日本文化に触れ、また、日本での国際シンポジウムで日本の学生達との学問を通じた交流ができたこと喜んでいたようでした。工場見学で日本の工業技術レベルの高さに感動していたようでもありました。インドの学生たち全員が「機会があれば日本をもう一度訪れたい」と言っておりました。本学の学生もインドの学生たちの交流を楽しんおりました。このような機会を与えて頂いた「さくらサイエンスプログラム」に感謝するともに今後もこのようなプログラムを継続して頂くことをお願いいたします。