活動レポート

2019年度活動レポート(一般公募コース)第187号

材料分析技術習得を目指した8日間の研修プログラム

静岡大学からの報告

 静岡大学浜松キャンパスでは、さくらサイエンスプランのご支援によって、SRM科学技術大学(インド)、ペラデニヤ大学(スリランカ)、マラヤ大学(マレーシア)、UTHM(マレーシア)から、学生25名、教員3名を招へいし、材料分析技術習得を目指した8日間の研修を実施しました。

交流会での集合写真
<1日目-2日目>

 招へい者は全員2019年9月22日に中部国際空港に到着し、浜松まで移動しました。翌2日目は、大学内の施設である高柳健次郎記念館・浜松キャンパス共同利用機器センターの見学の後、学部生の参加者が自身の研究を紹介しました。夜は静岡大学のスタッフや学生との交流会を行いました。交流会では、静岡大学に在籍する日本人学生・留学生らが母国の料理を提供することでアットホームな雰囲気となり、各国の歌を披露するなど、交流を深めることができました。

<3日目>

 午前中は2研究室のラボ見学がありました。午後は、川田 工学部長、原 創造科学技術大学院長(博士課程)から各部局の紹介があり、続いて国際交流推進機構のライアン教員から静岡大の国際交流に関する説明がありました。その後、本研修のメインプログラムである材料分析トレーニングを行いました。この日の内容はX線光電子分光であり、まずその原理について下村教員から講義があり、続いて各国の参加者が分かれ、多国籍チームを作り、実際のスペクトルの解析を経験しました。ほとんどの参加者がX線光電子分光の解析経験は無く、チーム内でも意見が分かれるなど、苦労も見えましたが、最終的には全体として正しい元素分析結果が得られました。

研修の様子(坂元教員による講義)
<4日目>

 静岡大の学生を含めた、参加大学院生らによるワークショップを実施しました。ここでは、司会・進行を静岡大の学生が担当しました。長時間にも関わらず、最初から最後まで集中力が途切れること無く大変活発な質疑応答がありました。

学生ワークショップの様子
<5日目>

 龍潭寺・方広寺とスズキ歴史館を見学しました。方広寺で精進料理の昼食を取った事を含めて、両寺院にて日本の歴史と文化に触れ、大変感銘を受けた参加者が多くいました。午後のスズキ歴史館では、スズキが機織り機から自動車工業へ発展した様子が実機によって紹介されており、日本の工業の発展を垣間見ることができたようです。

精進料理を食して日本文化の理解を深めました。
<6日目>

 5研究室のラボ見学の後、2回目の材料分析トレーニング(走査透過電子顕微鏡)を実施しました。装置の原理の説明を行った後、結晶面、その面間隔と電子回折に関する議論がなされました。フォーカス位置の算出等のエクササイズも行いました。この日の夜は、インド料理店にてバンケットを行いました。各国の引率教員からメッセージをもらい、各国の学生代表らがこの交流における印象、得られたことについてスピーチをしました。

バンケットにおける学生代表者の挨拶
<7日目-8日目>

 これまでの研修内容をまとめる作業を行ってから、午後は市街地の見学を行い、8日目早朝に空港に向けて出発しました。

 学生参加者からのアンケート結果を見ると、全員がプログラムに対して大変満足しており、ほとんどがまた日本に必ず戻ってきたいと答えていました。特に、極めて高水準の研究環境が実現されていることに驚くと同時に、国際共同研究を通じて、自身の研究を発展させることができる可能性を感じていました。引率者であるC. Muthamizhchelvan教授(SRM大学)、R.M.G. Rajapakse教授(ペラデニヤ大学)、Faiz Salleh博士は、大変多忙な中にも関わらず、このプログラムに対し、多大なご支援をいただきました。

 今回のプログラムを通じて、静岡大学教員・学生らと招へい者らの心と心が繋がる交流を行うことができたことの意義は、国際交流の観点からだけでなく、将来の研究交流の観点からも計り知れません。

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